鵬翔の記念碑

第16代校長 芳之内 亮

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校長室よりブログ

令和3年度第3学期始業式式辞

 皆さん、おはようございます。新年、あけましておめでとうございます。

 令和4年、2022年が始まりました。今年もこの話からスタートです。皆さんも報道等で知っている通り、40日ぶりに新型コロナウイルス感染症の陽性者が本県で確認されました。しかも、新種のオミクロン株の陽性者です。年末年始で人流が増加するため、感染者が一定数出ることは仕方のないことかもしれません。しかし、我々がやらなければならないことは何ら変わりません。知事も会見の中で話していますが、必要以上に恐れることはない、やるべきことをすればそれでよい、ということです。私一人くらい、守らなくても大丈夫、この考えが一番怖いです。自分の体調管理をしっかり行い、発熱していれば家で休む。係りつけの医者に連絡を取る、担任の先生に報告する。そして、寒い時期ですが、換気と手洗い。こういったごくごく当たり前のことですが、しっかり実践してください。また、この休み中、鳥インフルエンザも県内で発生し、殺処分も実施されました。このことについては休み中、皆さんにティームズで注意喚起していますので、まだ読んでいない人は添付ファイルを読んでください。必要以上に恐れることはないそうです。

 さて、毎年、年の初めに、私はこの1年、何をやってやろうか、とか、どういう年にしようか、と考えます。皆さんもこの一年をどんな年にしたいか、考えたでしょうか。皆さんには、ぜひ夢や目標を持ってもらいたいと思います。何かを習得し、上達するためには、正しい方法で一定期間継続して練習することが必要です。ピアノやギターの練習やサッカーのリフティングなどもそうですが、最初から上手な人はいません。失敗しても失敗してもくじけず、繰り返し練習することによって、今までできなかったことができるようになります。それでは、できなかったことができるようになるには、どれくらいかかるのでしょうか。もちろん、できるようになりたいことの難しさで変わりますが、約100日間かかるといわれています。100日間というと、約3か月ちょっとです。何かできるようになりたいと思ったら、焦らずゆっくり丁寧に100日間頑張ってみてください。最初は全く上達せず、諦めそうになるかもしれません。しばらくすると少し上達を感じますが、それほどでもありません。大きく変化し始めるのは80日から90日ぐらいからです。よく三日坊主といったりしますが、ここまで来るのに忍耐力が試されます。そして内容や人によって違いはありますが、やはり「継続は力なり」です。もう3月末まで100日を切っていますが、ぜひ今日から目標を立て、それを目指して努力してみてください。目標を立てること、そしてそれに向かって努力すること、失敗すること、それ自体がすばらしいことです。人に認められなくても、続けることができた自分に対して、小さな成長をした自分に対して、ほめてあげてほしいと思います。それがきっと大きな自信につながっていきます。

3学期、皆さんが勉強にそして部活動に今まで以上にがんばって小さく成長することを期待して式辞とします。

令和4年1月11日 

愛媛県立伊予高等学校長 芳之内亮

令和3年度第2学期終業式式辞

皆さん、おはようございます。

はじめに、来週全国大会に出場する、ホッケー部を激励したいと思います。伊予高校ホッケー部は、本校吹奏楽部と並ぶ、全国大会常連校です。今年は、夏のインターハイにも出場し、2冠を達成しました。本当におめでとうございます。全国に行っても、決して臆することなく、四国代表として、また、愛媛県代表として頑張ってください。応援には行けませんが、愛媛の地でエールを送ります。

また、吹奏楽部も来年3月に開催される第34回全日本高等学校選抜吹奏楽本大会への出場が決まりました。全国でわずか16校という狭き門を突破したということで、この夏の悔しい思いをぶつけてきてほしいと思います。

さて、令和3年もあと2週間で終わろうとしています。最近はいつも、2学期の終業式で紹介するようにしています。今年の漢字と流行語大賞です。流行語大賞は、「リアル二刀流/ショータイム」でした。アメリカ大リーグで大活躍したエンゼルスの大谷翔平選手にまつわる言葉です。大谷選手については、また別の機会に述べたいと思います。令和3年の漢字ですが、「金」(きん・かね)でした。東京オリンピック・パラリンピックにおける日本人選手の金メダルラッシュ。大谷翔平選手や将棋の藤井聡太4冠、ゴルフの松山英樹選手による金字塔の打ち立て。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う支援金の支給。新しい500円硬貨の発行開始。新紙幣の印刷開始。育児中の世帯への特別給付金の議論。眞子内親王の結婚に伴う一時金辞退、皇族・小室家の金の問題。政治とカネの問題などなど後で考えればうなずける結果でした。

この今年の漢字は、毎年12月12日の漢字の日に、日本漢字能力検定協会の一般公募で最多だったものが京都・清水寺で発表されます。そして森清範(もりせいはん)貫主(かんす)が特大サイズの和紙に大筆で一字をしたためます。皆さんにとって今年の漢字は何だったでしょうか。

令和3年、今年もやはり「コロナ」の年でした。今、日本では本県を含め、新たな感染者も少なく、落ち着いている状況が続いています。のど元過ぎればではないですが、4月から振り返ってみたいと思います。新学期が始まった4月8日愛媛県は感染対策期になりました。感染が一番進んでいる指標です。そして、4月25日から5月31日まで、まん延防止等重点措置が取られました。これが第4波です。新規陽性者は県内で50人くらいでした。6月から少し収まり、感染警戒期になりましたが、8月には再び感染対策期となりました。これが第5波です。県下で新規陽性者が100人を超えました。これと並行してワクチン接種が進み、10月1日には感染警戒期となり、10月20日から感染縮小期となり、現在に至っています。皆さんも知っている通り、オミクロン株という変異種が発生しており、安心できない状態になっています。これからクリスマス、お正月といった、年中行事を迎えます。いつもとは違う人とあったり、食事をしたりすることもあろうかと思います。しかし、ウイズコロナです。これまでの感染症対策をしっかりとって、体調を崩すことのないようにしてください。

3年生の皆さんは、あと学校に登校する日が20日間足らずとなりました。進路先が決まっている人は、その準備を。まだ決まっていない人は、今からが勝負です。現役生は、最後の1日、最後の1時間でも伸びます。あきらめたらそこで終わりです。最後の最後まで、自分の力を信じて学び続けてください。結果はきっとついてきます。

1・2年生の皆さんは、部活動にしても勉強にしても、力を付ける、力をためる時期ではないかと思います。来たる3学期は、2年生、3年生へ進級する0学期と言われたりします。ここでの気持ちの持ちようや実績が、次の学年へと引き継がれていきます。

 あっという間の冬休みですが、一度この2021年を総括して、来るべき2022年、令和4年を迎えてほしいと思います。くれぐれも病気やけがのないように、3学期の始業式で元気な皆さんに会えることを楽しみにしています。

 

令和3年12月20日

愛媛県立伊予高等学校長 芳之内亮

令和3年度第2学期始業式式辞

 おはようございます。始めに、新型コロナウイルス感染症について、注意をしたいと思います。皆さんも知っているとおり、愛媛県は8月11日から感染警戒レベルで最高の「感染対策期」となりました。また、8月20日からは「まん延防止等重点措置」が再び適用されています。ワクチンの接種が進んでいるとはいえ、最高の感染対策を講じなければならない状況となっています。夏休みの前とは全くフェーズが違う、という意識をもって欲しいと思います。

 まずもって皆さんに実行して欲しいのは、手洗いとマスク着用です。少し神経質かな、と思うくらい機会あるごとに手洗いをして欲しいと思います。そして、気をつけて欲しいのは、昼食の時と更衣をするとき、つまりマスクを外しているときです。マスクを外しているときは、しゃべらない、を徹底して欲しいと思います。

 ちょっとした不注意で学校に感染が広まると、学校は臨時休業に入ります。授業はもちろんのこと、運動会をはじめとする学校行事や部活動もすることができなくなります。今も行われている夏の甲子園大会では2校が出場を辞退するといった事態も起こっています。

 また、緊急に皆さんに臨時休業の連絡をしなければならないことがあるかもしれません。しばらくは朝登校する前に、teamsで確認してください。よろしくお願いします。

 さて、短い夏休みでしたが、この夏盛り上がったのはやはり東京オリンピック2020でした。日本勢の活躍で多くの元気をいただきました。私が感じたのは、体調や技術を試合の時に最高の状態に持っていくことの難しさでした。今年のオリンピックは1年遅れの大会となりました。もし1年前に開かれていたなら、また違った選手が、違ったチームがメダルを獲得していたでしょう。以前池江璃花子さんのことを皆さんに話したことがありました。メダルは取れませんでしたが、まさか出場できるなんて、その時は思いもしませんでした。10か月の入院生活で体重が15キロも減ってしまったとのこと。それでも、トレーニングを積み、体重を少しずつ戻して徐々に大会に出場し復帰後第4戦の50メートル自由形で第2位となり、オリンピックに出場することが決まりました。池江選手はあきらめなかった。もちろん、白血病と診断されたときは思い切り泣いたそうですが、その後、「写真を撮って」と頼み、カメラに笑顔でピースサインをしたそうです。治らないかも知れない、一生水泳ができないかもしれないのに、です。その後、苦しい治療で食欲がなくなり、髪の毛も抜けてしまいます。しかし、入院の最初にした「笑顔でピースサイン」こそ、未来をあきらめない強い心そのものだったのでしょう。彼女の強靱な心やがんばりは誰もが真似できることではありませんが、少しでも近づければなあと思いました。

 3年生の皆さんは、間違いなく、あと4か月以内に人生の行き先を大きく決める受験が待っています。その日に最高の状態で臨める人もいるし、またその逆の人もいるでしょう。また、大学や専門学校によっては高校とは比べものにならないほど高額の費用がかかるところもあります。学力は、自分の努力で身に付けることもできますが、自分だけではいかんともしがたいことが、受験には待ち受けています。しかし、池江さんのように今自分が置かれている状況に対して、真っ正面にそれを受け止め、最善を尽くす。これが最も大切なのではないか。そうすることできっと道が開けてくる、と思います。

 2学期、皆さんが元気で勉強や部活動、学校行事に活躍することを祈念して式辞とします。

令和3年8月23日

愛媛県立伊予高等学校長 芳之内 亮

 

令和3年度第1学期終業式式辞

 みなさん、おはようございます。令和3年度第1学期終業式に当たって、「すてきな人になる努力」について述べたいと思います。

 皆さんは、毎日の生活の中で「大切にしていること」はあるでしょうか。アメリカのドロシー・ロー・ノルトさんは今から10年以上前来日したときに、「いちばん大切なこと」という詩を書きました。ドロシーさんは、「子どもが育つ魔法の言葉」という本を書いた人でも有名です。「いちばん大切なこと」の詩の中には生活していく上で大切なことが、16個書かれています。今から読みますので、皆さんの大切にしていることと、同じようなことがあるか考えながら聞いてください。

 「順番を守ること」

 「自分の役割を果たすこと」

 「人の役に立つこと」

 「やると言ったことはやること」

 「人といっしょにいる時間を大切にすること」

「ルールを守ること」

 「自分にできることだけを約束すること」

 「やり始めたことは最後までやりとげること」

 「本当のことを話すこと」

 「家族を思う気持ちを伝えること」

 「間違いや失敗から学ぶこと」

 「人の過ちは許してあげること」

 「正しいことをすること」

 「自分の体を大事にして体によいことを実行すること」

 「最高の自分になるためのことは惜しまずやること」

 「自然の美しい世界をしっかりと見つめること」以上です。

 

 さて、皆さんが考えている「大切なこと」は入っていたでしょうか。

 実はこの詩は「あのね、ものには順番があるの、自分の番が来るまでまとう/きっとだよ/そして、とびきりすてきな自分になろうね」というふうに、16全ての文の後に同じ文がつながります。「とびきり」とは、最高という意味です。

 では、最高の自分になるにはどのようにしていけばよいでしょうか。それは、皆さん一人一人によって違います。「自分の役目はちゃんと果たす」「ルールを守る」「人の悪口は言わない」など、どんなことを大切にしているのかは人によって違うと思います。大事なのは、皆さんが、最高に素敵な人になるために努力をすることです。つまり、「あなたが大切にしたいことを大事にすること」が「いちばん大切なこと」なのではないか、と私は思います。

 昨年の第1学期の終業式は7月31日に実施しました。学校が2か月にわたって臨時休業していたからでしたが、今年は無事例年通り行うことができました。県内の状況は7月の半ばまでよかったのですが、変異株の関係か、いままた感染者が多くなってきています。しっかり感染症対策を行ったうえで、充実した、夏休みの生活を送ってください。最後に、もう見た人もいるかもしれませんが、本校のホームページに読んでほっこりする、話題がでています。先週の木曜日だと思います。「ネコの話」という題です。読んでおいてください。

 今日は、「素敵な人になる努力」について話しました。

 

令和3年7月20日

愛媛県立伊予高等学校校長 芳之内 亮

 

令和3年度入学式式辞

 3月が例年より暖かく、少々花冷えのする今日この頃でありますが、春爛漫のこの佳き日に、令和3年度第39回愛媛県立伊予高等学校入学式を挙行できますことは本校関係者一同、大きな喜びであります。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、時間短縮、規模を縮小して実施してまいりますこと、御理解頂きますようお願いいたします。また後ほどホームルーム担任より、新型コロナウイルス感染症の防止、学校における対策などを記載したプリントをお配りいたします。生徒の生命を第一に考え、学校運営を行って参りますので、御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。

 また、保護者の皆様方におかれましては、お子様の高校入学という記念すべき日を迎えられ、喜びもひとしおのことと拝察いたします。心からお慶び申し上げます。

 ただ今、入学を許可いたしました百十七名の新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。在校生、教職員を代表して皆さんの御入学を心から歓迎いたします。

 伊予高校は昭和58年、ここ松前の地に誕生いたしました。今年度入学する皆さんは39期生となります。13000人あまりの卒業生は全国各地で、各方面で活躍されています。そして、新入生の皆さんも、今日この日より伊予高校の生徒として、ここに新たな一歩を踏み出しました。今のこの新鮮な気持ちをいつまでも持ち続け、しっかりとした目標を立てて、高校生活に臨んでほしいと思います。

 さて、いま私は漫画「君たちはどう生きるか」という本を持っています。表紙のイラストの丸メガネがとても印象深いので、ポスターや、実際に本を読んだことのある人もいるかと思います。主人公は、中学生の男の子。コペル君です。彼は、学校生活を送る中で、多くの悩みに直面します。その度に生きる上でのヒントをくれるのは「おじさん」ですが、結局はコペル君が答えを見つけなければいけません。この本の最後の一文。「コペル君はこういう考えで生きてゆくようになりました。そして長い長いお話もひとまずこれで終わります。そこで、最後に、みなさんにおたずねしたいと思います。君たちはどう生きるか」

 皆さんは、今日、高校生になりました。高校生活では、多くの喜びや幸せとともに、困難にも出合います。さまざまな課題に直面し、多くの選択を迫られることになります。そのとき最も大事なことが「どのように生きるか」という自分自身の考え方です。全ての人に共通した明確な方針や答えはありません。自分で決めていくしかないのです。

 この本の中で「おじさん」は「僕たちは自分で自分を決定する力を持っている。だから誤りを犯すこともある。しかし僕たちは自分で自分を決定する力を持っている。だから誤りから立ち直ることもできるのだ」と、自分で考えることの大切さを強調しています。これからの高校生活において、自分の考えをしっかりと持ち、友達と交流しながら、考えを広げたり深めたりし、何をしたいのかを決めて下さい。

 伊予高校では、卒業までに九つの力を身に付けてもらうために、勉強はもちろんのこと、様々な教育活動を展開しています。今年から全校生徒一人一人に1台のタブレット端末を配布することにもなっています。様々な場面で活用しますので、楽しみにしてください。

 最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、重ねて御入学のお慶びを申し上げます。この15年間、様々な御苦労があったかと存じますが、お子様をここまで立派にお育てになったことに対し、心より敬意を表します。

 本日、大切なお子様を確かにお預かりいたしました。我々教職員一同、本校の教育に誇りを持って全力で取り組んで参ります。必ずや、いまだあどけなさが残る少年達を、心身ともにたくましい大人の若者へと成長させることをお約束します。お子様の成長に向け、保護者の皆様とともに取り組んでいきたいと考えておりますので、何卒、御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

 それでは、3年後の卒業式の際、ここにいるすべての生徒・保護者の皆様が「伊予高校に来て本当によかった」と思えることを心から願い、私の式辞といたします。

 

令和3年4月8日

愛媛県立伊予高等学校長

芳之内 亮

 

令和3年度第1学期始業式式辞

おはようございます。今日から令和3年度が始まりました。

はじめに、新型コロナウイルス感染症関連の話をします。皆さんも報道等で知っている通り、今週ある県立学校において課外活動による学校クラスターが発生しました。感染症対策を十分にしていたとしても、このように感染が広がることもあります。皆さんにお願いですが、まず、体温の管理をしっかりして発熱している場合、体調が悪い場合は家から出ないでください。2点目は明日から、昼食を教室でとることになりますが、前を向いて静かに食べ、食べ終わってからマスクをして友達と話してください。3点目、部活動においては、更衣する際には話をせずに、できるだけマスクを着用する。最高レベルの感染症対策をお願いします。

さて、皆さんはアクティブラーニングという言葉を聞いたことがあるでしょうか。多分私も式辞の中で何回かは話しているように思います。「主体的・対話的で深い学び」と言われたりもします。次世代を生き抜く生きる力を身に付けるために行う手立てのことです。今日はその中の主体的、主体性について話したいと思います。もう半年前の新聞ですが、「受け身授業の画一的教育でいいのか、麻布高生らは動いた」という記事が目に留まりました。「皆が同じように受け身の授業を続け、塾に通って大学合格だけを目標とする画一的な教育でいいのだろうか」と思ってきた。自ら社会問題に気付き課題解決に取り組むことが、勉強の真の目的と気付いた。活気ある社会を作るためには、若者が主体的に社会問題や意思決定プロセスにかかわることが必要だが、学校ではそうしたことは教えてくれない。教育の改善と生徒たちが意見を表明するしくみづくりを提案します、と当時麻布高校3年生、洪克樹さんは述べています。彼は、アメリカ発祥の世界で約20万人が参加するビジネスリーダー育成のための学生団体(DECA)の日本事務局の生徒会長です。他にも、大量に廃棄されるペットボトルを減らすため、マイボトル専用のサーバー自動販売機を開発・設置するプランを考案したり、エコバッグの貸し出しサービス、面倒な書類の一括管理システム、おうちで簡単スマホ教室を考案したりするなど、ユニークなプランも提案しています。社会に目を向け、自分自身で考え、自分自身でその回答を構築していく。もちろん、伊予高校でも皆さんに主体性を身に付けてもらうために、様々な仕掛けをつくっています。もう感のよい人はわかっていると思います。それは「探究」活動です。探究活動における最も大切な肝は、最初と最後です。来週の火曜日に早速、ガイダンスが開かれます。ここで自分がどの講座に所属し、どんなテーマで半年間研究していくか、このテーマ選び、設定でほぼその活動の成否が決まってしまうといっても過言ではないと思います。この半年間、自分自身がこだわり続けることのできるテーマを設定できれば、もう成功も同然です。そして、最後は、先日松前町総合文化センターで開催した成果発表会です。課題設定、そして調査内容がいかにすばらしくとも、それをほかの人にいかに分かりやすく伝えるか、プレゼンテーションがよいのか、ポスターがよいのか、冊子にまとめるのがよいのか、これも大切なポイントです。もうそう時間はありません。週末にかけてしっかり自分の考えを固めて、ガイダンスに臨んでください。

それでは今年度、様々な場面で皆さんが限界に挑戦し、はつらつと活躍している姿を見られることを楽しみにして、第1学期始業式の式辞とします。 

令和3年4月8日

愛媛県立伊予高等学校長 芳之内亮

 

令和2年度第3学期終業式式辞

 今年の冬は、寒暖差がとても激しく、最低気温が氷点下という日が続いたり、一方で最高気温が20度近くになったりと、体には少々負担がかかる日が多かったような気がします。そのせいか、今週の月曜日、松山で桜の開花宣言が発表されました。去年より10日早く、記録を取り始めてから2番目の早さということです。来年度の入学式はもう葉桜もしれません。

 さて、令和2年度も今日が最後です。今年度は何といっても新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けました。丁度1年前の終業式は実施できませんでした。本校だけではなく、日本全体が、そして世界全体がこのコロナウイルスの影響をこうむりました。当初は、コロナウイルス自体の正体が十分に分かっておらず、数々の大会、コンクールが中止となりました。そして本校の2年生の修学旅行もまだ実施できていない状況です。しかし、この1年で少しずつではありますが、その正体もわかってきました。マスク、手洗い、消毒など感染症対策をきちんと行っていれば、かからないということです。どうでしょう、いつもの年ならインフルエンザが大流行する冬、今年伊予高においてインフルエンザで休んだ人は全くいませんでした。ちなみに昨年度は43人です。感染症対策さえできていればおおよそ大丈夫ということです。そして、ワクチン接種も医療従事者からではありますが、始まりました。私たちが摂取するのは秋口でしょうか。

 学校生活については、しっかり感染症対策を行ったうえで、徐々に元の形に戻そうと考えています。今まで全高生徒が一堂に集まっての集会は開いていませんでしたが、2学年ということもあり、先日の探究成果発表会、そして本日の終業式を2学年で行っています。校歌は歌いませんが、吹奏楽部の生演奏は行います。しばらくはウィズコロナの生活が続きます。皆さんの協力をよろしくお願いします。

 そして、昨日、新1年生、117名の合格を発表しました。昨年より60名ほど少なくなっています。生徒数が減少することはさみしいことではありますが、入試に来ていた様子を見る限り、元気で頼もしい存在に映りました。皆さんには慣れない1年生を側面から支えてもらいたいと思います。

 また、1年生180名、2年生241名のそれぞれの進級を認めました。新2年生は中堅学年として、1年生を引っ張り学校のかなめとしての役割が求められます。新3年生は最高学年として、部活動、そして進路決定と結果を残さなければならない学年です。来年度、4月皆さんの元気な姿を見ることを楽しみにして、令和2年度第3学期終業式の式辞とします。

令和3年3月19日

 愛媛県立伊予高等学校長 芳之内亮

 

令和2年度卒業式式辞

 校庭の木々のつぼみもほころび始め、この松前の地にも春の息吹が感じられる季節となりました。この佳き日に、PTA会長長田朝徳様をはじめ、多数の保護者の皆様の御臨席を賜り、令和2年度第36回愛媛県立伊予高等学校卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより在校生、教職員にとりましても、大きな喜びでございます。本日、御臨席を賜りました皆様方には、日頃から本校の教育に深い御理解と温かい御支援をいただき、さらには巣立ちゆく卒業生の門出に華を添えていただきましたことに、心より感謝申し上げます。

 はじめに、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、来賓の方々を最小限にするなど、例年と異なった式となっておりますこと、御理解・御協力よろしくお願いいたします。なお、この式の模様は1・2年生の教室にリモート配信しております事を御承知おきください。

 さて、ただいま卒業証書を授与した255名の皆さん、卒業おめでとうございます。本校の所定の教育課程を無事終了し、めでたく卒業の日を迎えることができましたことは、一人一人が三年間、たゆまぬ努力を積み重ねてきた結果であることは言うまでもありません。その努力に対し、心から拍手を送ります。皆さんとは2年間、この学び舎でともに過ごし、たくさんの思い出を作ることができました。伊予高での3年間、皆さんはどんな思い出が印象に残っているでしょうか。丁度1年前の3月から始まった2か月にわたる臨時休業、またそれに伴って県総体をはじめとする競技会が中止されるなど、これこそ想定外の毎日でありました。しかし、皆さんはいつもと違う行事に対し、何とかして行事を成功させようと、工夫を凝らしてくれました。運動会での躍動感あふれる応援合戦、そして装飾パネル、今でも皆さんの活躍する姿が思い出されます。その皆さんが、今日をもって本校を去ることに、大きな寂しさを禁じえません。しかしながら、別れは新たな旅立ちでもあります。

 皆さんは、本日めでたく卒業の日を迎え、「高等学校」というステージから新たなステージへと歩を進めていきます。大学や短大、専門学校へ進学し、より専門的な勉強をする人、就職して社会人となり、経済的にも精神的にも自立する人、その道は様々ですが、未知の世界に対する不安と緊張感、そして自分で道を切り拓いていくという高揚感とに包まれていることでしょう。作家五木寛之は著書「選ぶ力」の中で「人生とは選択の連続である。生きるとは選ぶことである。自分がどの道を選ぶかは、その人の責任で選ぶしかない」と述べています。どのような道であっても自分を生かせると思える道を信じて、進んでいける人は幸せです。さあ、勇気を出して一歩前に踏み出してください。皆さんには無限の可能性があります。自分を信じ、自分の可能性にかける勇気と決断がこれからの人生を切り拓いていくのです。しっかりと前を見据えて、自分の選んだ道を堂々と歩んでいってください。

 さて、私たちはパンデミックや自然災害、少子高齢化、高度情報化、グローバル化など予想もつかない事態に直面しています。また、多様な価値観の中、国内外において解決しなければならない課題が山積しています。このような厳しい状況の中、巣立っていく皆さんに、三つのことをお願いします。

 一つ目は、「温かい思いやりの心を大切にし、豊かな人間性を備えた人になってほしい」ということです。人は一人では生きてはいけません。様々な人間関係の中で生きています。困難にぶつかったとき、人と人とのネットワークの中で解決されることも多くあります。人への思いやりは、他の人を幸せにするだけでなく、自らも幸せにします。皆さんがこの伊予高で培った仲間との友情を一生の宝として、人間性豊かな人として成長していってください。皆さんにはかけがえのない仲間といつも皆さんのことを気にかけ、幸せを願っている人がいると言うことを忘れないでください。

 二つ目は、「チャレンジ精神を持って最後まであきらめずに粘り抜く人になってほしい」ということです。人の一生は、航海やマラソンにたとえられるように決して平坦なものではありません。次々と苦悩が生まれ、挫折や失敗は避けては通れないものです。何度つまずいても、何度転んでも、どんな壁にぶつかってもその経験が自分を強くしてくれると信じて、前に進んでいってください。限界は他人につきつけられるものではなく、自分の心の中にあるものです。自分が諦めない限り、限界はないのです。夢を実現する人は、自分の中の不安を克服し、粘り強く挑戦し続ける人であることを心に刻んで、夢に向かって一歩、一歩しっかりと歩んでいってください。夢は必ず実現します。

 三つ目は、「自立した社会人として地域に貢献できる人になってほしい」ということです。本日、皆さんがこうして無事、卒業の日を迎えられるのは、常に変わらぬ愛情を注ぎ、励ましてこられたご家族の方々や、ある時は厳しく、またある時は温かく指導してくださった先生方、そして何よりも地域の方々の温かい御支援があったからです。これらの方々への感謝の気持ちを忘れずに、将来は自立した社会人となって、たとえ小さなことでも一人一人が自分にできることをしっかりと社会に返していくことで、社会を支え、地域に貢献できる人材となってください。以上三つのことを皆さんにお願いします。

 最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、お子様の御卒業誠におめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。心身ともに大きく成長した卒業生の姿を見て、頼もしく感じます。この3年間、PTA活動をはじめ様々な面で温かい御理解並びに積極的な御協力、御支援をいただき、誠にありがとうございました。文化祭をはじめ、多くの行事や部活動等で大きな成果を収めることができましたのも、ひとえに保護者の皆様のおかげと、深く感謝申し上げます。今後も変わらぬ御支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 卒業生の皆さん、いよいよお別れの時がやってきました。皆さんが、伊予高校で手に入れた多くの宝物を胸に、笑顔を絶やさず力強く歩んでいくことを願い、式辞といたします。

 

令和3年3月1日 愛媛県立伊予高等学校長 芳之内亮

 

令和2年度第3学期始業式式辞

 皆さん、おはようございます。新年、あけましておめでとうございます。

 令和3年、2021年が始まりました。明るい話をしたいのですが、再び、新型コロナウイルス感染症のため緊急事態宣言が首都圏1都3県に発令されました。前回の全国に発出したものとは異なり、学校についても一律に休校措置が取られることはないということです。愛媛県においてもこの年末年始の間、毎日新たに陽性となった方が報告されました。知事も会見の中で話していますが、必要以上に恐れることはない、やるべきことをすればそれでよい、ということです。私一人くらい、守らなくても大丈夫、この考えが一番怖いです。自分の体調管理をしっかり行い、発熱していれば家で休む。係りつけの医者に連絡を取る、担任の先生に報告する。こういったごくごく当たり前のことを実践してください。

 この年初の時期、私はこの1年、何をやってやろうか、とか、どういう年にしようか、とか、考えます。また、人間にとって幸せとはなんだろう、とか、なぜ勉強しなければならないかをどうやって教えればいいのだろう、とか、なぜ学校で勉強しなければならないのか、とか、他愛もないことを考えたりします。そんな時に、ネットの記事の中で紹介されていた「勉強するのは何のため?僕らの「答え」のつくり方」という本に出合いました。苫野一徳さんという、大学で哲学や教育学を教えている先生が書いています。勉強するのは何のため?ズバリ、彼はその絶対的な答えはなく、自分なりの正解でよいと前置きをしたうえで、それは自分を自由にしてくれる力を身に付けるためであると述べています。人は自由になるため、つまりできるだけ自分が生きたいように生きられるようになるために勉強をしているのだと。

 しかし、私も思うのですが、皆さんの中には、古文の係り結びや文法、数学の三角関数や微積分など、将来何の役に立つのか、何で自分がそんなことをやらされなきゃならないのか、と疑問を持っている人も多いはずです。彼はこう言います。確かに学校で学んだ知識は全部が全部まるまる役に立つわけではないが、社会で必要な知識の大半を、私たちは実は学校で学んでいるということを忘れてはならない。社会に出れば、多くの場合、知らないことだらけ、学ばなければならないことだらけで、私たちはさまざまな場面で、さまざまなことを自ら学んでいかなければならない。その「学ぶ力」を学校で身に付けなければならないと述べています。その学ぶ力を身に付ける方法として、「探究型」「プロジェクト型」の学習スタイルを提唱しています。そうです、今私たちが行っている探究の時間です。この本が初めて出版されたのが、2013年ですから、もう8年も前に苫野先生は、探究型の学習の有効性を説いておられたのです。1・2年の皆さんは3月に開催される成果発表会に向け、さらに研究を進め、まとめてもらいたいと思います。コロナ禍の中で活動も限られたものになるかと思いますが、ネットをうまく活用するなど、工夫を凝らしてみてください。探究活動こそが、次世代を担う皆さんに学ぶ力を与える最も有効な学習方法ということです。

 3年生の皆さんは、学校に登校するのもあと20日余りとなりました。やり残したことはないでしょうか。大学入学共通テストも1週間後に迫りました。ここまでくれば今までに蓄えた力を、いかに出し切るか、です。健闘を祈ります。3学期、皆さんが勉強にそして部活動に今まで以上にがんばってくれることを期待して式辞とします。

令和3年1月8日 愛媛県立伊予高等学校 校長 芳之内亮

 

令和2年度第2学期終業式式辞

 みなさん、おはようございます。

 はじめに、来週全国大会に出場する、ホッケー部を激励したいと思います。伊予高校ホッケー部は、本校吹奏楽部と並ぶ、全国大会常連校です。昨年度は残念ながら、全国への切符をつかむことはできませんでしたが、今年このコロナ禍の中で見事四国大会を勝ち上がり、出場することとなりました。本当におめでとうございます。皆さんも、ホッケー部のみなさんが朝早く登校して、掃除していた姿を見かけたのではないかと思います。けっしてやらされ感ではなく、自発的に行っている様子を見て、私は、彼らの精神面での成長を感じていました。全国大会への切符をつかんだ知らせを聞いたとき、本当に心の底からうれしく思いました。全国に行っても、決して臆することなく、四国代表として、また、愛媛県代表として頑張ってください。応援には行けませんが、愛媛の地でエールを送ります。

 さて、令和2年もあと2週間で終わろうとしています。最近はいつも、2学期の終業式に紹介するようにしています。今年の一字と流行語大賞です。コロナか、鬼滅かどちらかだろうと思っていましたが、今年の流行語大賞はやはり「3密」、そして一字はその3密の「密」となりました。また、鬼滅の「鬼」も9位にそして、「滅」も7位にしっかり入りました。この今年の一字は、毎年12月12日の漢字の日に、日本漢字能力検定協会の一般公募で最多だったものが京都・清水寺で発表されます。そして森清範(もりせいはん)貫主(かんす)が特大サイズの和紙に大筆で一字をしたためます。1995年から始まったこの行事ですが、「密」「鬼」「滅」もこの25年間で初めてのトップ10入りだそうです。この「密」という字は、すっかり今年のコロナで悪いイメージが染みついた感がありますが、森かんすは、「密」という言葉には、親しむという意味があります。物理的には離れるが、心の中では人とのつながりをさらに持ち、来年はいい年であるように祈念したいと述べておられました。

 令和2年、今年はやはり「コロナ」の年でした。日本では今年の1月に新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認され、2月末には前総理の安倍さんから学校の臨時休業の要請を受け、愛媛県では卒業式直後の3月4日から休業となりました。4月の入学式はできたものの、国の緊急事態宣言を受け、再び臨時休業となり、5月の下旬に完全再開となりました。7月末から8月にかけての第2波、そして11月からの第3波。毎日のように全国の感染者数の数字は過去最高を更新しています。この年末年始の過ごし方も特別なものになりそうです。しかし、全国のクラスター発生の原因を考えてみると、やるべきことがやれていない状況が見えてきます。マスク、手洗い、換気といった当たり前のことをきちんとすれば、防ぐことができる。何でもないことのように思います。それをきちんとするか、いいかげんにやるかで差が出るような感じがします。いつもとは違う、クリスマス、お正月。人間の英知を最大限に発揮して、コロナ禍を乗り越えて生きましょう。また、不要不急の外出は自粛してください。

 3年生の皆さんは、あと学校に登校する日が20日間足らずです。進路先が決まっている人は、その準備を。まだ決まっていない人は、今からが勝負です。現役生は、最後の1日、最後の1時間でも伸びます。あきらめたらそこで終わりです。最後の最後まで、自分の力を信じて学び続けてください。結果はきっとついてきます。

 1・2年生の皆さんは、部活動にしても勉強にしても、力を付ける、力をためる時期ではないかと思います。来たる3学期は、2年生、3年生へ進級する0学期と言われたりします。ここでの気持ちの持ちようや実績が、次の学年へと引き継がれていきます。

 あっという間の冬休みですが、一度この2020年を総括して、来るべき2021年、令和3年を迎えてほしいと思います。くれぐれも病気やけがのないように、3学期の始業式で元気な皆さんに会えることを楽しみにしています。

 

令和2年12月18日

愛媛県立伊予高等学校長 芳之内亮