令和6年度「探究学習実践型」モデル校に指定

本校は、令和6年度県立学校振興計画推進事業における「進学指導研究推進プログラム」において、「探究学習実践型」モデル校に指定されました。

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令和6年度 後期探Q 講座一覧

令和6年10月~令和7年3月までの期間、以下の探Q講座から選択し、探究活動に取り組んでいます。

  • NIE~身近な時事問題学習~
  • 地域のリーダーに学ぶリーダーシップとマネジメント
  • 幼児教育・保育系学校への進学に向けて
  • 清掃ライド ~ごみの写真集をつくろう~
  • ドローンの活用
  • 医療人を目指して
  • マーケティングしてみよう
  • 小中学校での出前授業を踏まえた 理科の実験と指導法の研究
  • 生涯スポーツ・運動と健康について
  • 海ゴミゼロ活動
  • カブトムシを育てる ~「指先から伝わる感動」~
  • スポーツを活用したまちづくり
  • 小さなまちの小さなアート
  • 音楽表現探究及びコンサート企画運営探究
  • 書道がつなぐ世界
  • nudge理論から考えた生活改善
  • 国際ボランティアと国際平和
  • グローカルなまちづくり
  • はだか麦プロジェクト
  • Scratch教室を開こう

探Qブログ

【探Q】1月28日「地域のリーダーから学ぶリーダーシップとマネジメント」講座

2020年1月31日 11時49分

 

 「地域のリーダーから学ぶリーダーシップとマネジメント」講座です。


 今日は、校外での取材活動です。松前町筒井で松前町産のはだか麦を使用した生餃子を専門に製造・販売を行っている松前餃子の 大石 雅士 様への取材を行いました。はだか麦餃子で松前町の町おこしを目指している大石様のこれまでの経験や現在の考え方をお話いただくことで、生徒たちにとって有意義な取材になりました。


 最初に、松前町で生餃子の専門店を開くに至るまでの経緯やその立ち上げにあたった松前町商工会議所青年部の有志7名の方々について紹介していただきました。そして、店舗を見学させていただいた後、「餃子のこだわり」や「合同会社 オタータに込められた思いや強み」、「経営するにあたって大切にしていることは何か」など、生徒の質問に一つ一つ丁寧に答えていただきました。

 



 大石様への取材で印象に残っていることが三つあります。一つ目は「松前町のために」「松前町の町おこし」という言葉を何度も何度も使われていたことです。会社の立ち上げから松前餃子の目標、販売している餃子の開発・販売、そして今後の取組に至る全てに、地元「松前町」への熱く、強い思いを感じることができました。また、「松前餃子」という店舗名に「松前」を入れるかどうかについてかなり議論したと伺い、細かなことに見えるその一つ一つにも、7名の方々が松前町にかけている愛情を実感しました。


 二つ目は、会社の強みを「一人ではないこと」と答えられたことです。それぞれが別の事業で活躍されている7名の専門家が集まり、より会社や松前町を発展させていくビジョンや取組について話し合うことができることや、松前町や松前町商工会、法人会などからの応援をいただいていることも強みだと話されていました。その強みを生かすためにも、商工会などの会に積極的に出席し、他社の方とコミュニケーションをとったり、7名でしばしば集まり話し合いを重ねたりしていることが分かりました。


 三つ目は、リーダーシップについて、「社長は、一人で走るだけの力がないと成り立たない」と考えられていることが印象に残りました。7名でやっているが、一人一人が自分で走る力が必要で、その自分で走る力を身に付けるために、継続的に勉強することが大切だと分かりました。このようなリーダー像は、先日取材させていただいた(有)エス・エス・ピーの三木様の考えるリーダーシップと共通している部分があると感じました。


 質問に一つ一つ丁寧に答えていただき、そして、松前町への思いを生徒に伝えていただいたことで、大変充実した取材となりました。お忙しい中、本当にありがとうございました。

 

 


 今回の取材活動においても、前回の取材で出た反省点を踏まえて成長する姿を見ることができました。特に、話の内容をきちんと聞き、それを踏まえてより深く掘り下げる質問をすることができていたのが印象に残りました。また、振り返りの内容もただ学んだことを書くだけでなく、「例えば」を用いて具体的に考えることができていたり、これまでに取材した2名の方から学んだことと比べたりすることができていました。本講座での学びを通じて生徒が成長してくれていることを本当に嬉しく思います。


 次回の活動からは、報告書の作成、そして成果報告会に向けての準備に入ります。


【生徒の感想】

○今回、合同会社オタータの大石様のお話を伺って大きく印象に残ったのは、「リーダーシップとマネジメントとは何か」という質問に対して、「他の従業員が誰一人として賛同していなくても、これだと1人で決め、進んでいく力」というふうに言われたことです。これを実際に行うとなると、嫌われはしないか、本当にこの道でいいのだろうか、自分が決めたことに従業員はついてきてくれるのかなど数えきれない悩みが出てくると思います。ですが、逆に言えばこれを実行できる人は心の強い人になると感じました。私は将来起業しようなんて今は全然考えもしていませんでしたが、起業した社長さんだけに限らず、例えばチームのリーダーになった、大切なお仕事を任せていただいたなどそういうときにも大切になってくるなと思いました。

 また、このお話の後に、「従業員とのコミュニケーションで大切にしていることは何か」と聞くと、「話をすること。親身になること」などといったお話をしてくださいました。「これはさっき言ったことと矛盾するかもしれない」とも仰っていましたが、これは人と同じ活動をしていくという所では必要不可欠だと私は感じました。

 そして何より、お話を聞く中で何度も何度も「松前町のために」という言葉が出てきました。大石様を初めとした7人の侍の方々は心から「松前町のために」と思っていることに加えて、実際に実行できる力をそれぞれの方が持っているのだと思いました。私も何かのために一生懸命になれるような、そんな何かを見つけたい、それを見つけた時にはそのために動いていきたい。何かを見つけるにはまずは自分から色々なことに挑戦していきたいと思います。

 今回でお話を伺う機会は最後でしたが、3人の方々のお話を聞いて、共通して前回感じた「自分を見てもらう力がある」とは違う、それぞれの方が「自分を動かす何かを持っている」とも何度も感じることが出来ました。これからまとめの作業に入りますが、再度内容を確認していくことでまた新しい視点から3人の方の共通点、相違点を探して行けたらなと思います。たくさんの貴重な経験をさせていただきありがとうございました。


○「町おこしのために…」と考えて、何年もかけて行動に移せたことにとても刺激を受けました。町の特産品のはだか麦を使って何か作るものはないか、と考えるのも大変だし、時間がかかることだと思いました。特に時間の面では、松前餃子の旨みそ味を作り出すときに、ギノー味噌の方とも話し合いなどをして約1年かけたとお聞きしました。そのくらい時間をかけて商品開発をするということは、とても町おこしのために…という熱意があるからできることなのかなと思いました。また、松前餃子は家庭に近い味を考えて作ったそうです。そういった「お客様のことを考えて作る」ということにも心を向けていてすごいなと思いました。相手のことを第一に考えて行動するということも大切だと思いました。

 また、自分たちも今回は質問をより詳しく聞けたりできたのでよかったと思います。これからの活動でも続けていきたいです。


○今回は合同会社オタータの大石様にお話を伺いに行きました。オタータは青年部商工会の7人の方で作っている企業です。松前餃子は松前町の町おこしをするために作られた企業です。松前餃子は濃い味で作るのではなく小さな子どもから年配の方まで食べられる家庭的であっさりとした味で作られています。餃子の中には松前町で有名なはだか麦が使われています。学校で1度食べましたが、本当にプチプチとした食感で今まで食べてきた餃子とは全然違う食感でした。味もあっさりしていてすごく食べやすい餃子だなと思いました。松前をPRするためにたくさんの工夫をされていてタレをゴマだれや酢こしょうにしてみたりと開発されていて素晴らしいなと感じました。

 会社を経営するにあたって大切にされている事は人だそうです。従業員やその家族のことをしっかり考えコミュニケーションをとっていると伺いました。相手が何を考えているのかを考えてみんなが働きやすい環境作りをされていました。学校に例えると、みんなが学校にきたいと思う環境作りや勉強にしっかり取り組める環境作りだと思います。私はまだそのようなことを考えて行動をしたことがなかったので、周りのことをしっかり見て、考えて、どんな教室環境にすればいいのか考えてみんなが過ごしやすい環境を作っていきたいなと思いました。

 また、人を雇う時に重視していることは、勉強以外にどんなことをしているかだそうです。協調性があり、部活動などはどんなことをしているかなど重視しているとお話されていました。勉強も大切ですが、部活にもしっかり取り組んで文武両道ができるようにしていきたいと思いました。簡単ではないですが、今年も全国大会に出場できるよう、今何が自分にとって必要なのかしっかり考えていきたいです。

 今回、私は大石様にお話を伺って考えることの大切さを実感しました。自分のことだけではなく周りのことも考えて、自分一人がいいように動くのではなくみんなが過ごしやすいように考えていこうと思いました。今回、大石様にお話を伺ってたくさんのことを学べたのでよかったです!


○今回は合同会社オタータ、「松前餃子」に訪問して、大石さんのお話を聞きました。松前餃子は生餃子を販売していて、中の餡に松前町産のはだか麦を使用しています。きっかけは、松前町の特産品を使ってまず愛媛県に、そして全国に松前町のB級グルメとして松前町をPRしていこうと町おこしをするために、商工会青年部の有志によって開発がはじまったそうです。商工会は、夏祭りの運営を行うなど、町おこしのための活動をしています。そんな中、松前餃子は合同会社として経営がされています。合同会社とは最近できた制度で、簡単に会社を作ることができることが特徴です。今回お話を聞いて印象に残ったことは2つあります。1つ目は、餃子のこだわりです。まず、1番驚いたことは味をわざとあっさりにしていることでした。それは、1つ1つ作ることが大変だと感じている家庭をターゲットにし、家庭的な味を目指しているからだそうです。子どもや年配の方に人気だと聞いて、若者には…と思っていたら麦味噌味があったりと、少し味が濃い種類もあって、幅広い世代の人に食べてもらうために工夫、試行錯誤されているのだなと感じました。なぜ、はだか麦を使った商品を餃子にするというアイディアが思い浮かんだのかすごく不思議でしたが、やはり、お酒のお供になるものとして初めは考えられていたのだなと思いました。地元産の野菜を使うことで、町おこしのためにもなっていて、安心・安全というのもアピールできる、とてもこだわりがあるのだなと感じました。


 2つ目は、1番印象に残る言葉についてです。「美味しい!」と言ってもらえた時の言葉が1番印象に残ると思っていましたが、実際はそうではないことが分かりました。大石さんの1番印象に残る言葉は“クレーム“だそうです。これを聞いた時、どうしてだろうと思いました。でも、お客さんからきたクレームを改善するためにずっと考えるから頭にずっと残るということを聞いて、クレームは良いものを作るために必要なものではないのかなと思いました。悪いところの方が良いところよりも広まりが早いから、クレーム対応が1番大変かつ大事なのだと知りました。自分が責任者となって企業を経営していくことはとても大変だけど、その分得られるものも沢山あるのだなと思いました。いつかご当地餃子を開発して販売したいとおっしゃっていたので早く食べてみたいなと思いました。松前町以外にどんどん広がっていけばいいなとも思いました。


○大石様のお話を聞いて松前餃子のことやリーダーシップについてなどを学ぶことが出来ました。自分はこの活動で松前餃子のことについて知りました。松前餃子は老若男女関わらず、色んな人に食べてもらいたいとあっさりとした味わいや、松前特産のはだか麦を使ってプチプチとした食感を楽しんだり、同じ地域にある企業のギノー味噌を使って、うま味噌味を作るなど色々な工夫をされているんだなと思いました。また、餃子だけではなくタレにもこだわっているので色んな味が楽しめるなと思いました。

 松前餃子は色んな企業に関わっている7人で経営しており、話し合う時も一人一人が違った意見をきちんと持っているので、言い合いになったとしても事業には正解がないため、意見を高め合いながら、全部の意見を組み合わせれば素晴らしいものになるのではないかと思いました。リーダーシップとは1人で走りきるだけの力が必要で1人でもいろんなことをやれないといけないことが分かりました。自分はまだ人に頼ってばかりなので自分で行動できるように意識をしていきたいです。新しい商品が出るのを楽しみにしてます!


○特に心に残ったお話は、「あなたにとってのリーダーシップとマネジメントとは何か。」という質問に対して発言された言葉です。「例え、従業員が賛同しなくとも、1人で走りきる力がないと会社の経営は難しい。」この言葉に「なるほどな。」と感じました。確かに、自分(達)が起業をして、従業員の方々には、この会社が追い求めるものに賛同してもらって働いてもらっている、という認識で間違いないと思いますが、例えば、方針を決めた際に従業員の皆が賛同してくれなかったとしたら、自分だったら、何か気をうかがうというか気まずくなって、結局決まらないということになると思います。ですが、この言葉には、「もし自分に賛同してくれなかった人が、自分の元を離れようとしても、めげずにその目標に向かって、何度も挑戦しなさい。」という意味が入っているように感じました。これは、今の私たちにも言えることで、部活や勉強、検定試験、将来の夢などに当てはまると思います。こういった意味で自分という存在を再確認することができたと思います。

 今回は、私たちに貴重なお話をして下さり、本当にありがとうございました。どのお話も、自分の将来で役に立つものばかりで、たくさん勉強になりました。

令和5年度 後期探Q 講座一覧

令和5年10月~令和6年3月までの期間、1・2年生は以下の探Q講座から選択し、探究活動に取り組んでいます。

  • 「NIE~身近な時事問題学習~」
  • 「幼児教育・保育系学校への進学に向けて」
  • 「スポーツを活用したまちづくり」
  • 「観光ガイドブックをつくろう。」
  • 「データ利活用探究講座」
  • 「清掃ライド~自転車に乗って町をきれいにしよう~」
  • 「みて・考えて・話そーや ~対話型鑑賞を通して~」
  • 「ドローンの活用」
  • 「看護について学ぼう」
  • 「データから考える防災・環境」
  • 「小中学校での出前授業を踏まえた理科の実験と指導法の研究」
  • 「共生社会を目指して」
  • 「伊予高校を盛り上げよう」
  • 「音楽表現探究及びコンサート企画運営探究」
  • 「美術表現探究」
  • 「書表現探究」
  • 「外国事情と国際ボランティア」
  • 「グローカルな街づくり」
  • 「地域のリーダーに学ぶリーダーシップとマネジメント」