「地域のリーダーに学ぶリーダーシップとマネジメント」講座
2023年2月3日 12時32分
令和4年度後期2人目の聞き取り調査は、松前町永田で農機具買取を行っているエコ寅 松室 純平様です。
一言で表現すると、「すごい」「熱い」「かっこいい」が似合うリーダーでした。
従業員はいません。松室様御一人で事業をされています。そのため、聞き取り調査の途中に来られたお客様への対応の様子を見ることができるなど、その生き生きと働かれている姿を調査することができました。
エコ寅創業は、真っ赤な自転車一台からスタートしたという経験談や、次の夏に向けてクワガタやカブトムシを飼育して子どもたちの自然体験を計画している話などを通して、挑戦することや一歩踏み出すことの大切さを実感しました。
聞き取りの最後に、「高校生は、保護者の方や学校に守ってもらっている。家もある、ご飯も用意してもらえる、スマホも与えてくれているなどの自由もある。いわばマリオのスター状態、つまり無敵。だからこそ、挑戦できる、失敗しても再チャレンジできる。大人になると難しくなるから行動したほうがいい」と高校生へのアドバイスもいただきました。
従業員がいない、創業者、定休日や事業内容まで全てを自分で決める立場としてのリーダーシップへの考え方や、他の事業者の方や地域の方との人間関係をはじめとするマネジメントに関する考え方や姿勢を聞き取ることができ、学び多い調査となりました。
【生徒の振り返り】
○ 今回はエコ寅の松室さんに話を伺いました。松室さんはとても面白くて話し上手でとにかく元気な方でした。松室さんが裏口から出てこられた途端に緊張がほぐれることができ本当に楽しく充実した時間を送ることができました。印象に残ったお話がいくつかありました。
一つ目は、赤い自転車とお弁当で松室さんの起業が始まったことです。車やバイクでもなく自転車でいろんな家を転々としていたのがすごいなと思いました。赤い自転車から始まったのに今は大きいトラックで移動しているというのがとても印象的です。私はコツコツとするのが苦手ですぐ諦めてしまうのですが、松室さんの話を聞いた日から自分も継続して何かできることはないか探してそこから見つかったものをしっかりとしています。今日くらいいいやとなってしまいますが目標達成のために頑張りたいです。
二つ目は、松室さんが以前勤めていた会社を辞めてから起業をするまでの間が心身ともにつらい時期だったというお話です。どん底から這い上がるまでのエピソードが私が体験したことと少し重なっていて、とても印象に残っています。今でもまだその時のつらさとかが残っていてしんどいな、辞めたいなと思う時があってあるのですが松室さんの話を聞いて、支えてくれる人が私の周りにはたくさんいるのでその人たちに感謝の気持ちを忘れず頑張ってみようと思いました。
三つ目は、私が「高校時代に経験したことで今につながっていることはありますか?」という質問に対して、「特になく、大人になって苦労し始めた時に学び始めた」と言われていたことです。私は高校生だから、まだ子どもだからと大変なことから逃げていることが多々ありました。大人になってからも苦労することはたくさんあると思いますが、高校生のときにたくさん失敗して色々なことを学んだ方がいいと教えてくださったので、失敗が許される今のうちにいろいろなことに率先して取り組んで、経験を積んでおこうと思いました。背伸びはしすぎず自分の最大限のことを高校のうちに発揮し後悔のない高校生活にしたいです。
部活動や学校生活のことなどたくさん悩んでいましたが、松室さんの話を聞いてから前に進まなきゃ!と思えるようになりました。本当にありがとうございました。
○ エコ寅で松室さんにお話をしていただきました。
私が今回聞いたお話の中で一番心に残っていること、印象深かったことは、まず、自転車一つで一人で事業を始めたことです。何事も明確な目標を持ち、全力で努力をすれば必ず報われるのだと実感しました。何件もお家を回ってお昼にお弁当を食べている時、ネガティブな気持ちにはならなかったと仰っていてすごく不思議でした。私だったらこの先どうなるか分からない道に一人で立たされた時、本当に不安で辞めたくなる気持ちでいっぱいになると思います。それだけ強い意志があって、アントニオ猪木さんやたくさんの周りの人にいい影響を受けていたのだなと思いました。
私たちがインタビューしていた間にお客さんが来て営業をしているところを見せてもらいました。そこでの松室さんは、近所の仲が良い人にお話ししているようでした。そのようなフレンドリーで話しやすい雰囲気がお客さんの求めているものをしっかりと聞き出す秘訣なのかなと思いました。農業トラクターに関しても知識が豊富で元々整備系の会社にお勤めしていたということもあり、信頼感がありました。
松室さんと同じく私も海外で何がしたいと考えています。農業トラクターという海外とあまり関わりのないものだと思っていたもので海外進出していて自分でチャンスを見つければどんな形であっても必ずそこに辿り着けるのだと知ることができました。
自転車一つから始まって今では大きなトラックになっています。その変化だけでも松室さん自身の信念の強さやこれまでの努力が目に見えて分かります。本当にすごいなと感じました。トラクターのお仕事の他にもカブトムシ取り体験など松室さんだからこそできるお仕事にもチャレンジしていて私も自分自身が置かれている環境や価値観などをしっかりと理解してそれに沿っていろいろなことにチャレンジしていきたいなと思いました。