たしかに、「インターハイ中止」が決定し、全国大会という大きな目標が無くなってしまいました。しかし、「君たちの部活動が終わった」わけではありません。報道を詳しく見ると「代替策として、安全に部活動が実施できるようになった時に、最終学年の生徒が成果を発表する場や大会の実施を都道府県の高体連に要望する」とあります。
高体連の理事の方々は、「生徒の安全最優先」という考え方で「インターハイ中止」を決定しました。はたして、それだけでしょうか。自分がその「実施するか、中止にするかを検討する会議に出席したつもりになって考える」とよく分かります。
なんとなく、「生徒の安全最優先」だけで「中止」を決定したわけではなく、この決定に至るまでに、「なんとか3年生にこれまで積み上げてきた努力を発表する場を設けることはできないか」、「早く決定しなければ、競技をする者、運営する者にも迷惑をかけてしまうかもしれない」、「オリンピック・パラリンピックやプロスポーツが延期・中止決定をする中でも、3年生のためにも何とか実施する方法はないか」、「保護者の方々にもできる限りの説明をしなくてはならない」、「全国一律という考え方でよいのか」、「仮に、実施するならばどのような形が考えられるか」、「実施を延期すれば、3年生の進路決定・準備などに影響を与えるのではないか」など、さまざまな対応について話し合ったかもしれません。
しかし、その答えは「分からない」です。
その「分からない」ことについて考える。まさに、ニュースという「見えるものから見えないものを考える」ことが大切です。「分からないもの」「見えないもの」について、相手の気持ち(相手の立場)から考えることができれば、「私たちの気持ちも考えずに中止だなんて。。。」、「とりあえずクレームやリスクを避けるために中止にしたのでは。。。」などと心無い言葉を言う前に踏みとどまることができるはずです。
【「知らない」ことが恐ろしい】
ここまで、
- 「インターハイの中止は決まったが、部活動の成果を発表する場や大会がまだ残っているかもしれない」
- 「生徒の安全最優先だけでインターハイの中止を決めたわけではない」
という二つについて話しました。しかし、この内容について、すべての高校生が知っているわけではありません。
この記事を読んでいる伊予高生のように「知っている」人は、「まだ県レベルで大会がある可能性が残っているから朝一の試合でもきちんとパフォーマンスが発揮できるように早起きをしておこう」、「筋力の中でも瞬発力が一番下がりやすいからジャンプやダッシュ系のトレーニングは継続しておこう」など、心と体の準備をすることができます。
一方で、「知らない」人は、「もう俺の部活動人生終わったわ。。。」「トレーニングしたって何の意味もないじゃないか」などと考え、自分の心と体をコントロールすることができなくなっているでしょう。そうなると、仮に県総体が実施されたとしても、きっと思うようなパフォーマンスを発揮することができず、残念な結果になるはずです。
つまり、「知る」か「知らない」かで大きな差がついてしまうということです。「知らない」とは実は恐ろしいことで、「知る」「知っている」ことが自分にとって武器になることが分かると思います。
【「知ろうとする」努力をすること】
「知る」「知っている」という武器を手にするために、情報を「知ろうとする」努力をすることが大切です。むしろ、「知ろうとする」努力をしさえすれば何とかなることが多いです。
例えば、昨日伊予高校のホームページにリンクが貼られましたが、「えひめ新入生学習サポート」というサイトがあります。愛媛県教育委員会と愛媛県内のCATVが提携し、新入生向けのガイダンス動画を作成し、発信しています。
その他、本校の地歴・公民科YouTubeもあります。特に、3年生には先日送付した資料にログイン方法が記載されています。皆さんの学習の補助となる動画を順次アップします。
学校では、皆さんの「知ろうとする」努力をサポートする準備をしています。「知る」「知ろうとする」ことによって、気付きを増やし、成長する機会をぜひ増やしてください。