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アクティブ・ラーニング推進拠点校ブログ

【アクティブ・ラーニング】学校訪問(高知県立山田高等学校)

高知県立山田高等学校への学校訪問を行いました。山田高等学校は、総合的な学習の時間でのユニークな「課題探究学習プログラム」や、学校と香美市が協働して地域創生に有為な人材育成を行う「学校地域協働本部事業」で有名です。

総合的な学習の時間を活用した「課題探究学習プログラム」は、1年次前期に地元企業のCM作成、1年次後期に香美市・香南市・南国市の地域活性化政策提言、2年次では県政への政策提言、3年次では個別のテーマを設定し調査・研究する探究学習というステップで構成されています。生徒は、このプログラムを通して地域の実態や課題を知り、そしてその地域に関わる人を知り、そして関わりや協働を通して、それらの方々の持つ地域への思いを実感します。取組の成果として、生徒たちの主体性や学ぶ意欲の高まり、話す力の向上、地域に対する当事者意識の高まりを実感されているとのことでした。また、基礎学力の向上もみられ国公立大学の合格率がアップしたり、地域貢献への意識や物事への計画性も県平均を上回ったりする成果を得ていると分かりました。

それらの運営体制のキーワードが「学校地域協働本部事業」です。校内に学校地域協働本部、そして地域連携コーディネーターを配置し、コーディネーターが橋渡し役として「地域探究学習プログラム」における外部連携を行う仕組みができています。そのコーディネーターの存在が、スムーズな地域との協働を生み出し、生徒が地域に出て活躍する場を生み出していることが分かりました。

山田高校のある香美市と高知市内との地理的な関係や、山田高校の生徒の実態のお話を聴きながら、伊予高校と共通しているところが大いにあると感じました。校長先生と副校長先生に御対応いただきましたが、本当にパワーのあるお二人のお話を聴かせていただき、あっという間の3時間半でした。「子どもたちのためなら」「考えながらやる、動く」「生徒のやりたい、やればできるを育てたい」「地元のことを思い、将来は地元で活躍する人材を育てたい」という熱く、強い思いを実感しました。そして、その教育活動を山田高校の先生方が楽しみながら、夢を描きながら前向きに取り組まれていると思いました。シンプルにすごいと感じました。

「本校に通う子どもたちのために」改めてその決意を固めるとともに、何より教育に携わる自分たちが子どもの成長を楽しむことを大切に、これからもがんばります。

 

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【アクティブ・ラーニング】2年生世界史Aの授業

 2年生の世界史Aの授業では、今、20世紀初頭の「帝国主義」や「第一次世界大戦」の範囲を学習しています。今日、月曜日の1時間目は「ヴェルサイユ体制」と「国際連盟」を学習。…の予定でしたが、時間割変更が伝わっておらず、クラス全員が世界史Aの道具を準備できていない、まさかの状態。授業内容を急遽、変更して、簡単なSDGsの課題学習を行いました。

 SDGsは、2015年に国連サミットで採択された、2016年から2030年までに全世界的に取り組む「持続可能な開発目標」のことです。“誰一人取り残さない”持続可能な社会の実現のために、17の国際目標とその下に169のターゲットが決められています。“誰一人取り残さない”がキーワードの一つであり、同時に“誰もが考え、取り組まなければならない”と考え、外務省のHPの動画をお借りして、簡単に説明しながら、クラス全員で考えてみました。(画像は、外務省HPの動画より)

  世界史Aの学習進度においても、帝国主義の下、欧米諸国が植民地支配を行い、先進国の戦争に植民地が巻き込まれていく第一次世界大戦の時代です。本来の学習範囲であった国際連盟についても、中学校で一通り学習しており、現在の国際連合の役割と合わせて簡単に確認しておきます。また、本クラスは、理系クラスのため、地理Bの授業も履修しており、SDGsは生徒にもイメージしやすいテーマでした。説明や動画の中では、簡単な英語も含まれているため、英語の勉強にもなったかもしれません…。

 SDGsの掲げる17の目標について、映像を通じて一通り説明し、班毎に課題学習を行います。各班には、白紙の紙1枚と17の目標が描かれたカードを2セットずつ配布します。時間を区切って、まずは、「発展途上国」において、SDGsの17の目標に対してどのような優先順位をつけるか考え、上から順に並べ替えていきます。班の中で、具体的な国名を挙げたり、紛争地域の話題を出したりしながら、全員で意見を出し合って、順位付けしていきます。次に、自分たちに身近な「愛媛県」ならば、SDGsの17の目標にどのような優先順位をつけるのか考えていきます。身近な地域であるため、具体的なイメージも湧きながら、ああでもない、こうでもないと議論する生徒たち。

 出来上がってみると、世界のどこかにある発展途上国と自分たちに身近な愛媛県とでは、直面している課題にかなり違いがあることに気がつき、「すべて実現するのは困難だ!」とか、「途上国の課題は、愛媛県も無関係ではないのかもしれない。」といった意見も方々で出ていました。

 学習の最後には、これらの課題は、国連や政府だけが考える課題ではなく、また、授業の中だけで取り組む問題でもない、一人一人が知り、考え、行動していかなければならない課題であることを確認して学習のまとめとしました。振り返りやアウトプットの活動は、時間と準備の都合でかないませんでしたが、生徒一人一人が熱心に考えている姿勢を見ていると、きっと行動に移してくれると信じています。

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【アクティブ・ラーニング】高大接続シンポジウム

大阪大学 高大接続シンポジウム
高校における探究学習の未来 ~組織的展開と持続可能性を考える~

〇開催日時 12月22日(土曜日)13時30分 - 17時30分
〇開催場所 大阪大学豊中キャンパス 基礎工学国際棟シグマホール
〇日程
13時30分 - 13時35分 開会挨拶 (大阪大学副学長 豊田岐聡 氏)
13時35分 - 14時30分 基調講演
              「高大接続改革が拓く未来~探究学習とこれからの学力~」
              (日本学術振興会顧問、文部科学省参与高大接続改革担当、内閣府人工知能技術戦略会議議長 安西祐一郎 氏)
14時30分 - 14時55分 大阪大学の教育改革(大阪大学理事・副学長 小林傳司 氏)
15時05分 - 15時30分 探究学習の指導者をどのように育成するのか?
               ~大阪大学4年間の取組を振り返る~
              (大阪大学全学教育推進機構准教授 佐藤浩章 氏)
15時30分 - 17時20分 パネルディスカッション
              「探究学習の組織的展開と持続可能性を考える」
               報告者:兵庫県立兵庫高等学校 主幹教諭・SGH推進委員長 大前吉史 氏
               清教学園中・高等学校 教諭・グローバル教育運営委員会委員長 中西雅子 氏
               文部科学省初等中等教育局参事官(高等学校担当)付専門職 矢田裕美 氏
               モデレーター:大阪大学副理事 進藤修一 氏
17時20分 - 17時30分 閉会挨拶

 高大接続はもとより、これからの学校教育において外すことのできない「探究」をテーマにシンポジウムが開催され、参加して来ました。

 日本学術振興会顧問である安西祐一郎氏の基調講演では、探究学習が議論される背景について分かりやすく講演していただきました。高等学校では、来年度から移行措置が始まる高校の新学習指導要領において、今までの「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」として実施されることになります。また、各教科においても「探究」を軸にした学習が行われることになっています。そこで、目の前の生徒たちが生きる“これからの社会”や“これからの社会で必要とされる学力観”が明確でないばかりか、共通認識として受け入れられていないことが問題となっています。そのためにも高大接続を単なる入試改革で終わらせることなく、子どもたちの成長全体を支える教育改革としてとらえ、改革の理念と現実にギャップがあることについて考え直さなければなりません。そして、新しい時代の「教育」と「学び」を実践するためには、主体的な学び(アクティブ・ラーニング)と思考力の育成が重要であると再認識できました。

 大阪大学全学教育推進機構の佐藤浩章氏の講演では、大阪大学の取組をもとに、探究学習の指導について、どのように考えるべきなのか考えることができました。新たに始まる学習活動には、これまでの学習とは異なる新たな視点で臨まなければなりません。新たな学力観にもとづいて、これからの社会で必要とされる子どもたちを育てていくためには、教員・学校自体が取り組むべき課題が山積していることを受け止め、研究しなければならないと痛感しました。

 パネルディスカッションでは、まず、兵庫県立兵庫高等学校、清教学園中・高等学校における取組・実践報告と、文部科学省初等中等教育局におけるSociety5.0に向けた高等学校改革について話をしていただきました。特に、兵庫高等学校における探究を推進する組織づくりや、清教学園中・高等学校における図書館・ICT等のハード面の利活用からは、考え、学ぶことが多くありました。パネルディスカッションでも、探究学習と教科教育の連携や、教育改革を組織全体に拡大していく取組など、さまざまな課題について議論し、意見をいただくことができました。

 「探究」は、今、高等学校だけでなく、教育に携わる者全員が考えなければならないテーマであると思います。一時の話題ではなく、目の前の生徒たちにとって、将来必要とされる力を議論し、それらを身につけるための教育・学びを考えていくことが目下の急務であると考えています。

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【アクティブ・ラーニング】ICT公開授業研究会with Classi

立命館守山中学校・高等学校 ICT公開授業研究会withClassi

〇開催日時 11月24日(土曜日)
〇開催場所 立命館守山中学校・高等学校
〇日程
 9時20分 ― 10時10分 公開授業①
10時25分 ― 11時15分 公開授業②
11時30分 ― 12時15分 授業者と語る会(教科別分科会)
12時25分 ― 13時00分 全体会
13時00分 ― 13時45分 昼食・懇談会
14時00分 ― 14時50分 分科会①
15時05分 ― 15時55分 分科会②

 今回の授業研究会は、元々、Classiを導入している学校間でお互いの実践事例を共有し、高め合うことを目的として企画されており、Classi導入にかかわる250名以上の教育関係者が参加していました。公開授業の参観、研究発表への参加だけでなく、講師・参加者の枠を超えて、教育におけるICTやClassiの活用について意見交換し、助言をいただくことができました。

 本校では、生徒一人一人がiPadを持ち、各授業等において日常的に活用しています。それぞれの授業実践では、Classiの動画やwebドリルはもちろん、ロイロノートスクール、Excel、keynote、ポートフォリオ、GoogleEarth、QRコードリーダーなど、さまざまなソフトやアプリが活用されており、生徒たちも日常的に授業でタブレットを利用して学習していることがよく分かりました。公開授業でも、タブレットを使用することを目的とするのではなく、タブレットを使用することで学習のねらいが達成される授業である、ということが感じられました。

 また、通常の授業はもちろん、中学1年生「琵琶湖学習」、研修旅行に向けた中学3年生の「ニュージーランド学習」、高校3年生政治経済の「インターンシップ」、学校設定科目「国際協力」など、さまざまな学習において、主体的に課題設定を行い、研究発表を行っていました。また、全ての授業というわけではないですが、ユネスコスクールとして「持続可能な開発のための教育(ESD)」を推進する本校では、多くの教科学習においてSDGsを意識した教育実践が行われ、世界の諸課題の解決や国際協力、身近な社会のつながりを生徒たち自身が意識する実践が行われていました。学校や授業の中の学習だけにとどまらず、生徒たちが社会とつながっている実感を持ちながら、学習に臨む姿勢が見られました。学園のパンフレットにも書かれている「君が世界の当事者となる」という言葉を、学校の教育活動全てから感じることができました。

 分科会では、多くの学校における教育実践について、教科や進路指導におけるClassiの活用事例やユネスコスクールの取組、Classi体験・相談など、さまざまな報告を聞くことができました。こういった取組を知り、学校を越えて、実践を生かしていくネットワークが構築されることで、新しい取組やこれまでの課題を生かし、時代や社会の変化に応じた教育活動が実現できるのではないかと感じます。ICT環境を整備していくにはまだハードルが多いですが、それらを乗り越えるため、また、それにより実現できる生徒の成長を研究するためにも、教員を中心として取り組んでいけることはまだまだ多くあるのではないかと感じることができた授業研究会でした。

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【アクティブ・ラーニング】eスクールステップアップキャンプ2018

eスクール ステップアップ・キャンプ2018西日本大会

〇開催日時 11月23日(金曜日)11時00分 ? 16時30分
〇開催場所 西条市丹原文化会館
〇主催 日本視聴覚教育協会、日本視聴覚教具連合会
〇共催 文部科学省
〇日程
11時00分-11時15分 開会式
11時15分-12時00分 基調講演「教育の情報化について」
                文部科学省初等中等教育局情報教育・外国語教育課
                情報教育振興室室長補佐 小林努 氏
12時00分-12時45分 昼食・展示見学
12時45分-13時45分 特別授業 JAXA遠隔授業「宇宙を教材とした授業づくり」
               宇宙航空研究開発機構 谷口大祐 氏
13時50分-14時10分 実践発表「つながり、広がる世界~遠隔合同授業~」
                 西条市立田野小学校 今井真寿見 教諭
14時15分-14時35分 実践発表「多彩な端末を、適切に使い分けて利用する実践」
                 徳島県東みよし町立足代小学校 中川斉史 教頭
14時40分-16時00分 パネルディスカッション 「情報活用能力育成のモデルと直面する課題」
コーディネーター : 園田学園女子大学 堀田博史 教授
パネリスト    : 文部科学省初等中等教育局情報教育・外国語教育課
         情報教育振興室室長補佐 小林努 氏
         西条市教育委員会学校教育課指導担当専門員 山内雅博 氏
         佐賀県武雄市教育委員会ICT教育監 福田孝義 氏
         大阪府箕面市教育委員会子ども未来創造局教育センター
         指導主事 岩永泰典氏
16時00分-16時30分 まとめ

 県内でeスクールステップアップ・キャンプ2018「西日本大会」に参加してきました。これからの社会はもちろん、今の社会においても、社会の変化や技術の進展に対応できる人材を育てるためには、教育の情報化は必要不可欠です。情報活用能力の育成や各教科等の指導におけるICT活用の促進はもちろんですが、校務のICT化や学校のICT環境整備の促進も重要であり、そのための情報収集が大切であると考えています。

 基調講演では、教育の情報化が目指すもについて具体的に解説していただき、また、教育現場の整備状況や予算概況、これからの取組について知ることができました。

 JAXA(宇宙航空研究開発機構)の谷口大祐氏による遠隔授業「宇宙を教材とした授業づくり」では、宇宙を知ることはもちろん、宇宙を題材にした教材の紹介がありました。宇宙食や惑星移住など「宇宙」をテーマにして、児童・生徒の知的好奇心を刺激し、予測不可能な社会の変化に対応する能力を育成するための教材紹介や、JAXA宇宙教育センターのコミュニケーション能力を鍛える教材体験などがありました。

 会場内では、ICT教材・設備を活用した教育実践の発表や最新のICT教材・設備の展示など、今後の実践のヒントとなる情報がいくつもあり、今後のチャレンジにつなげるとともに、改めて学習の目的について考えることになりました。

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【アクティブ・ラーニング】先進校訪問

先進校訪問 広島県立福山誠之館高等学校 公開授業研究会

〇開催日時 11月1日(木曜日)12時45分 - 16時35分
〇開催場所 広島県立福山誠之館高等学校
〇日程
12時00分 - 12時45分 受付
12時45分 - 13時35分 研究授業(総合的な学習の時間「誠之ゼミ」)
13時45分 - 14時35分 研究授業(地理歴史(日本史B))
15時00分 - 16時35分 研究協議

広島県立福山誠之館高等学校の公開授業研究会へ、本校の国語、地理歴史、数学、理科、英語の6名の教員で参加してきました。本研究授業は、「本質的な問いを意識した単元設定に基づく授業」をテーマに、総合的な学習の時間および各教科の授業実践が行われました。

また、今回の研究授業には、SGHやユネスコスクールの指定を受け、「グローバルキャリア人」の育成を進めている神戸大学附属中等教育学校も、研究協力校として参加しています。神戸大学附属中等教育学校は「Kobeプロジェクト」と銘打って、教科学習と総合的な学習の時間を汎用的能力の視点から整理し、探究学習を進めています。

 総合的な学習の時間では、生徒一人一人が自身の関心に基づいて、研究論文の完成を目指します。十数名の講座をさらに数名ずつのグループに分け、ゼミ形式で研究・発表を進めていきます。教員は毎週いずれかのグループを指導し、生徒は月1回ペースで研究の進捗状況を報告し、相互に質問、助言、評価していきます。相互評価では、生徒同士が発表者の論文をルーブリックと照らし合わせながら評価・助言し、他者の意見を受け入れ、論文を改善し、完成につなげていきます。報告をしないグループは、月1回の報告・発表に向けて、個人で研究を進めていきます。

 教科の研究授業では、2年生の日本史Bの授業を参観させていただきました。10~12世紀半ばにおける武士団がどのような集団であったのか、複数の絵画資料をもとに文章でまとめ、武士団が歴史上果たした役割を、史実と結びつけて考える学習でした。班ごとに「まなボード」と呼ばれるホワイトボードに考えをまとめ、クラス全体で共有します。発表や班内の協議内容のメモをもとに、個人で課題の論述に取り組みます。授業のまとめでは、ルーブリックを用いて、自己評価を行います。ルーブリックでは、「資料活用の技能」「思考」「表現」などの観点ごとに、どれだけ達成できているのか、自分自身で判断することが求められます。印象的であったのは研究協議において議論された、深い学びを目指すのであれば、授業者の授業設計を越えて、生徒たちの学習活動が発展していくこともあり得るという観点でした。授業実践ごとにルーブリックが徹底されており、そのうえで授業のねらいや生徒につけさせたい力、授業計画の重要性を再確認しました。

 課題研究を行う総合的な学習の時間においても、教科の学習においても、生徒自身がどのような方向性を目指せばよいのか具体的に把握できることが重要であると思います。漠然とした課題意識や抽象的な問いから、具体的な学習活動に結び付けていくためには、ルーブリックが非常に有効な手段の一つとして活用できると感じました。

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【アクティブ・ラーニング】キャリア教育推進フォーラム

【アクティブ・ラーニング】キャリア教育推進フォーラム

<本文>
産業能率大学 第12回キャリア教育推進フォーラム

〇開催日時 8月17日(金曜日)10時30分 - 18時00分
〇開催場所 産業能率大学 自由が丘キャンパス
〇日程
1 10時30分 - 11時00分 スタートガイダンス
2 11時05分 - 12時20分 「やってみなきゃ わかんないっしょ!!」
  講演者:ビリギャル 小林さやか氏
3 13時00分 - 14時20分 なぜ高校で授業改革が進まないのか?
  ~高校現場と大学教育をつなぐ~
  講演者:一般社団法人大学イノベーション研究所所長 山内太地氏
4 14時40分 - 16時20分 授業(教材)研究ワークショップ(国語)
  講演者:二田 貴広先生 (奈良女子大学附属中等教育学校)
5 16時40分 - 18時00分 これからのキャリア教育のかたち
  ~キャリア教育とアクティブラーニング、探究をつなぐ~
  講演者:法政大学教授 児美川孝一郎先生

産業能率大学主催のキャリア教育推進フォーラムは、現地で参加することが叶わず、試験的に実施されたビデオ会議システム「ZOOM」を使って、オンライン参加となりました。常時十数名が接続しており、会場の音声・映像のほか、チャットを使って参加しました。会場にいる参加者にも「ZOOM」を使用されている参加者がおり、会場参加者の様子もオンライン参加者に中継していただきました。オンライン参加者同士も、映像・音声・チャット書き込みを通じて、コミュニケーションを取ることができました。

ビリギャルこと、小林さやか氏の講演では、自身の経験やコーチングの基本姿勢について、聞くことができました。さまざまな立場から子どもたちを取り巻く環境を考えられており、これから教育に必要とされるものについてまとめられていました。「まず大人たちが、生き生きワクワクとしている姿を見せる」という言葉には、改めて考えさせられました。

 山内太地氏の講演では、全国の高等学校・大学をコンサルティングされている研究者の立場で、高校やその進路指導、教員の現状や課題を分析されていました。「集団の教育」から「個人の学習」へ、学びの主役を転換することはよく言われるようになってきていますが、その時代背景や要因、課題を、歯に衣着せぬ口調でまとめられていました。また、子どもたちが生きるこれからの社会において、シンガポールなど海外の教育に触れ、アジアのライバルたちの急激な成長からも、未来に生きる子どもたちのことを多面的に考えるべきだと感じました。

 法政大学キャリアデザイン学部教授学習支援センター長である児美川孝一郎先生は、キャリア教育に対する考え方や理解が変化してきていること、キャリア教育の落とし穴、これからの社会で必要とされる学びなど、非常にわかりやすく講演していただきました。キャリア教育やアクティブラーニング、探究など、教育界で議論されているテーマはいろいろありますが、どこに焦点を当てるかが異なっても、それぞれ単体であるテーマではないということ、そして、密接に関連しているテーマであるということを再確認できました。

 オンライン参加ではありましたが、会場での参加にも負けないくらい多くの学びがあり、地方の教育関係者からすると非常にありがたい取組だと感じました。このような学びの機会を提供していただけることに感謝しています。

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【アクティブ・ラーニング】ティーチング・ポートフォリオ入門講座

ティーチング・ポートフォリオ入門講座in熊本

〇開催日時 8月11日(土曜日)10時 ~ 17時
〇開催場所 熊本学園大学附属高等学校 多目的ホール
〇主催 アクティブラーニング型授業研究会くまもと
〇講師 栗田佳代子(東京大学 大学総合教育研究センター准教授) 吉田塁(東京大学 教養教育高度化機構特任助教) 
〇日程
10時00分 ~ 10時10分 はじめに
10時10分 ~ 12時30分 TPチャート作成
13時50分 ~ 14時50分 TPチャート見直し
15時00分 ~ 16時40分 授業改善
16時40分 ~ 17時00分 まとめ

 ティーチング・ポートフォリオとは、「自らの教育活動について振り返り、その自らの記述をエビデンスによって裏付けた厳選された記録(東京大学総合教育研究センターTeachingPortfolioNetパンフレットより引用)」です。教員自身の教育活動の俯瞰と振り返りを行い、授業改善につなげることを目的としています。本来は、A4判10ページ近くに及ぶものを作成しますが、今回はA3判のワークシートを作成する簡易版のTPチャートを作成します。

 まず、自分自身が直近1年以内で取り組んだ教育活動を列挙し、それに対する改善点、生徒の成果、生徒や第三者からの評価をまとめていきます。そこから、教育活動の「方法」⇒「方針」⇒「理念」という風につなげていくことで、自分自身の教育活動を振り返っていきます。

 TPチャートの作成は、一つ一つの作業が分単位で非常に細かく区切られており、座席が隣の人と適宜、活動をシェアしながら、作業を進めていきます。途中、4人でのグループワークも含め、自分自身の教育活動を説明(外化)することで、教育活動を整理していきます。また、「エビデンス」の設定や「短期目標」・「長期目標」の検討、TPチャート全体の見直しを通して、「理念」と「方針」の対応づけを明確にし、より深い振り返りが実現します。ひいては、自己の教育活動をより効果的なものに改善していくことが可能となります。

 これまでにも、オンライン講座においてTPチャートを作成した経験はあったのですが、その時には「理念」と「方針」の明確化があいまいで、もやもやしたまま研修を終えていたのですが、本講座では少し糸口が見えたような気がしました。そして、回を重ねるごとに、自分自身の取組が深まったり、新しい取組の目的や課題が明確になったりしていくことを実感できました。また、学校種や担当科目の異なる先生方と意見交換する中で、教科横断型授業のアイデアや生徒・学生に身につけさせたい学力観についても考えることができました。

 TPチャート作成を含め、ティーチング・ポートフォリオの作成は、新しい知識やスキルの獲得が目的ではありません。自分自身の教育活動を振り返り、より良いものに改善していくとともに、教育活動を通じて子ども達の成長をどのように支えていきたいのか明確にし、また、自分自身の取組に自信を持って取り組んでいけるきっかけになると考えています。

 今回のティーチング・ポートフォリオ入門講座は県外での参加でしたが、愛媛県内でもティーチング・ポートフォリオ・チャートを作成できるワークショップが開催されます。アクティブラーニング型授業研究会チームえひめ主催で、栗田佳代子先生、吉田塁先生をお招きし、2月10日に松山において講座が開催されますので、ご関心をお持ちいただけた方はぜひ参加をご検討ください。

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【アクティブ・ラーニング】リーダー育英塾

電通育英会 第1期リーダー育英塾

〇開催日時

 2018年8月6日(月)~8日(水)

〇開催場所

 クロス・ウェーブ船橋

〇主催

 京都大学溝上研究室、立教大学中原研究室、電通育英会(三者共催)

〇講師
 溝上慎一(京都大学 高等教育研究開発センター教授・教育アセスメント室長)
 中原淳(立教大学経営学部教授)
 河合亨(立命館大学教育開発推進機構講師)
 畑野快(大阪府立大学高等教育開発センター准教授)
 川妻篤史(桐蔭学園中学校・高等学校・中等教育学校教育企画室室長・教務部次長)
 舘野泰一(立教大学経営学部助教)
 田中聡(立教大学経営学部助教)

〇日程
 8月6日:オリエンテーション、Session1トランジション・レクチャー、
      Session2分科会、懇親会
 8月7日:オリエンテーション、前日のフォローアップ、Workshop1桐蔭学園の取組、
      Workshop2立教大学の取り組み、Session3個人ワーク
 8月8日:オリエンテーション、記念撮影、Session4ポスターセッション、講評・修了証授与

 「トランジション(高大社連携)を意識した教育改革」を、高等学校・大学で推進していく「次世代リーダー」の育成を目的として、リーダー育英塾が実施され、参加してきました。昨年3月に実施の要項が発表され、選考課題、事前課題を経て、8月6日から3日間、研修を受けました。

 リーダー育英塾は、2008年から10年間実施されていた大学生研究フォーラムのテーマが大学生研究から高大接続へ、そして「学校から仕事・社会へのトランジション」へとシフトした結果、実施されたものです。研修には、中学校教員から高校教員、大学の研究者や職員・管理職など、学校種も役職も幅広い参加者が集まっていました。

 普段、高校教員の立場から高大接続やキャリア教育の視点に立って取り組んでいるつもりであっても、研修の中で振り返ってみると実際に参加している中学校、中等教育学校、大学の教職員と相互の問題意識のズレを感じることが少なくありませんでした。しかし、そのズレを積み重ねていくことで新しい考え方が生まれ、また自分の中で新たな問題意識が生まれるという場面が多くありました。高校では、授業改革や入試改革について議論されることが多いですが、学校種の位置づけを理解し、自身の学校種の課題意識から他の学校種や社会全体の課題意識に離れて、相対化して元の学校種の視点に戻る、この往還が重要であることを実感できました。お互いのズレを恐れず、理解し合うことで議論ができ、より高いレベルで議論ができると感じました。

 高校や大学における先進的な取組について研修を受けたほか、リーダーシップとイノベーションの普及について学びました。リーダーとは「やらせる人」ではなく、「周囲を巻き込み、共にやり抜く人」です。そして、「変わろうとする目標や課題を設定し、皆で変わろう、新しいものを生み出そうとする状態」がリーダーシップであり、特別な才能や資質ではないとも考えています。今ある状況を変えていったり、新しいものを生み出していったりするには、組織内で「反発」や「白け」は必ず起こりうるため、いかにしてイノベーションが普及していく状態を作っていくかが重要であると考えられます。今回の研修参加者の中にも、学校なだけでなく、企業やNPO、地域を巻き込んだ取組を進められている人も多く見られ、非常に多くの刺激を受けることができました。

分科会では、それぞれの受講者が自校・自大学で取り組むべき課題について分析し、1年間で実施可能な課題への取組を検討していきました。私は、研修参加の事前課題を授業改善のテーマで提出し、研修でブラッシュアップしながら、最終のポスターセッションに臨みました。授業改善において、アクティブラーニング型の授業やリフレクションは手段としてはもちろん有効ですが、目先の授業方法だけでなく、もっと根源的な教育を通じて目指すものについて再考すべきと感じました。同時に、教師自身も学ぶ主体として、生徒のモデルになることが望ましいと痛感しました。

目の前の生徒と向き合うことが教員の職務ですが、変化の激しいこれから時代において社会で求められる人材をしっかりと研究し、トランジションリレーの中で高校教育の果たすべき役割を探究・実践していくことで、生徒の可能性をより引き出していくことができると考えています。

また、3日間の研修を通じて、自校や地域、学校種にとどまらず、教育改革を志すコミュニティーに参加し、結束を固めることができました。これからも刺激し合い、成長していける教育のネットワークを築くことができたのは、貴重な財産であると感じました。(画像は、電通育英会様が撮影されたものです。)

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【アクティブ・ラーニング】SDGs研究会

SDGsに関する研究会「SDGsって何だろう?」

〇開催日時 12月23日(日曜日)12時20分 - 17時00分
〇開催場所 サイボウズ松山オフィス
〇主催 SLOWS-四国国際理解教育研究会
〇講師 上智大学総合人間科学部 田中治彦 教授
 JICA国際協力推進員愛媛デスク 山下将一 氏
〇日程
12時20分 - 12時30分 あいさつ、スケジュール確認
                       SLOWS 越智由佳先生
12時30分 - 13時00分 「日本と世界のつながり-国際協力の視点から見たSDGs」
                       JICA四国国際協力推進員 山下将一 氏
13時00分 - 14時35分 キーノートスピーチ「SDGsってなんだろう」
                       上智大学総合人間科学部 田中治彦教授
15時00分 - 16時45分 「SDGsについて学べるワークショップ入門」
                       SLOWS 今井大介先生 ・ 矢野奈美先生

 授業を通じて、生徒とともに考えていきたいテーマとして、関心が高かった「SDGs」について、県内で学べる機会がありましたので、研修会に参加してきました。参加者は、小学生から社会人までと幅広く、参加者の半数近くが教員であったため、高校生の参加も多く見られました。
 JICA四国国際協力推進員の山下将一氏からは、青年海外協力隊の小学校教育隊員として赴任されていたグアテマラでのエピソードや海外で撮影された写真をテーマに話を伺いました。日本と世界各国における考え方の違い、日本と世界のつながりについて考えることができ、SDGsとは何か、考えることができました。
 上智大学の田中治彦教授の講演では、SDGs(持続可能な開発目標)が議論されるに至った経緯や日本の立場、教育を通じてSDGsについてどのように考えるべきかなど、わかりやすく具体的に講義していただきました。また、ワークショップ型学習の事例と課題、文部科学省から研究指定を受けている埼玉県上尾市立東中学校における設定科目「グローバルシチズンシップ科」の実践報告なども知ることができました。
 ワークショップでは、参加者が4人ずつの班に分かれ、年齢や職業・立場のことなるメンバーでお互いの考えや疑問をぶつけ合いながら、また協力しながら取り組みました。SDGsの17の目標について、これらの目標・ゴールがそれぞれ独立したものではなく、全ての人が考えるべき課題であることや、世界の抱える課題と私たちが抱える課題とにズレがあり、誰一人取り残さない未来を作るために、私たちはどのような視点をもって、行動していかなければならないのかということについて考えることができました。
 SDGsの視点・取組は、教科の授業だけでなく、ホームルーム活動や普段の生活の中でも、意識し行動を始めることができます。一部の企業や団体では、積極的に取り組み始めている企業や団体もありますが、学校教育、特に高等学校では取り組みが遅れています。授業等への導入も非常に楽しく、自分と社会、自分と世界のかかわり方を考え、そして、変えていくことのできる“効力感”を実感することができ、積極的に取り組んでいきたいと感じました。

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