伊予高日誌

ネットでデマを流すと…

2020年5月7日 11時55分

 4月下旬のある日、新聞を読んでいると、「新型コロナウイルス感染リスクを避けるため、ネットを活用した遠隔授業を大学が始める」の記事の横にある「ネットにデマ投稿して罰金30万円」の記事が目に入りました。

 

 この記事は、2017年に、高速道路であおり運転をして相手を死亡させた加害者の勤務先が北九州市内の建設会社だなどと、デマ(誤った情報)をネットの掲示板サイトに書き込み、建設会社の名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)罪で起訴された5人に、裁判所が罰金30万円の命令を出したというものです。

 当時、この建設会社には、誤った情報を信じた多くの人たちから、嫌がらせや攻撃の電話がかかり、仕事ができなくなってしまいました。会社は警察に訴え、警察がネット上で誤った情報を書き込んだ人を特定したのです。

 

 皆さんは、ネット上に多くの誤った情報が登場することは、すでに知っているでしょう。しかし、自分が周りの人に見せるために、誤った情報を「書き込」んだり、「転載」したりしたことはありませんか。

 新型コロナウイルス感染に関する話題でも、誤った情報を流された人(店)が悲しんでいる、怒っている、という新聞記事を目にします。記事にはなっていないけれど、誤った情報を流されて困っている人が他にもいるのではないでしょうか。もしかすると、身近なところにも。

 不安定な世相ですが、私たちが余裕を失って「誤った情報」を信じ、「拡散」し、他者をねたんだり攻撃したりすることのないよう、冷静さを保って生活していきたいものです。