伊予高日誌

パラダイムシフト=生活の枠組みが変わる

2020年5月8日 14時14分

 連休中に読んだ新聞に、次のような内容の記事がありました(要約)。

 

 13~14世紀、モンゴル帝国がユーラシア大陸の大半を統合したことで、アジアとヨーロッパが結び付き、人・モノ・カネ・情報がさかんに行き交うようになった。ところが、交易がさかんになると、ペストが流行し、ヨーロッパでは人口の3分の1が死んだ。そうすると、それまで神を信じていた人たちが「神様はいないのでは…」「どうせ死ぬなら好き勝手に」となって、ペストは従来の価値観に大きな変化をもたらした。これがルネサンスにつながる。

一方、ペストによる大量死で、極端な労働力不足に陥ったため、領主は、農民の労働意欲を高めるために土地を貸し出した。農民たちは、何を植えるか、羊を飼うか、自分で考え自分で行動し、その成果も自分で受け入れるようになった。これが資本主義、自由経済の始まり。ペストの流行により、資本主義が芽生えた。

 新型コロナウイルスによる外出自粛は、テレワークやネット授業を急速に普及させている。新たな感染症の流行がもたらす変化を、私たちは熟考すべきだ。

(朝日新聞 令和2年5月5日別刷から)

 

いかがでしょうか。「部活がないからつまらない」「教室で授業がないので勉強ができない」など、「当たり前だ」と思ってきた学校生活がこれまでどおりにできない事態を、どう受け止めるのか。今までの生活に戻りたい思いだけで、これまでの価値観にとらわれたままで、そのまま漫然と過ごしてよいのだろうか。

 

進路希望を再考してみてください。このまま今の進路希望を進めて、その分野の仕事に就いて、生活できるのだろうか。アルバイトを当てにした進学で、本当にやっていけるのだろうか。

生活に困った人たちのニュースがあふれていますが、それをどう読み解いていますか。どう自分と結びつけていますか。

 

世の中全体の生活の枠組みが変わる今(パラダイムシフト)、「新しい生活」という言葉を自分のものとして、どう生活を見直し対応していくか。毎日の生活の中で、何をすべきか、自分で考え自分で行動し、どう自分を育てるかが重要ではないでしょうか。

今までとは違う新しい枠組みの中で、自らを高めるためのアクションが求められています。