【アクティブ・ラーニング】ティーチング・ポートフォリオ入門講座
2019年1月30日 11時22分ティーチング・ポートフォリオ入門講座in熊本
〇開催日時 8月11日(土曜日)10時 ~ 17時
〇開催場所 熊本学園大学附属高等学校 多目的ホール
〇主催 アクティブラーニング型授業研究会くまもと
〇講師 栗田佳代子(東京大学 大学総合教育研究センター准教授) 吉田塁(東京大学 教養教育高度化機構特任助教)
〇日程
10時00分 ~ 10時10分 はじめに
10時10分 ~ 12時30分 TPチャート作成
13時50分 ~ 14時50分 TPチャート見直し
15時00分 ~ 16時40分 授業改善
16時40分 ~ 17時00分 まとめ
ティーチング・ポートフォリオとは、「自らの教育活動について振り返り、その自らの記述をエビデンスによって裏付けた厳選された記録(東京大学総合教育研究センターTeachingPortfolioNetパンフレットより引用)」です。教員自身の教育活動の俯瞰と振り返りを行い、授業改善につなげることを目的としています。本来は、A4判10ページ近くに及ぶものを作成しますが、今回はA3判のワークシートを作成する簡易版のTPチャートを作成します。
まず、自分自身が直近1年以内で取り組んだ教育活動を列挙し、それに対する改善点、生徒の成果、生徒や第三者からの評価をまとめていきます。そこから、教育活動の「方法」⇒「方針」⇒「理念」という風につなげていくことで、自分自身の教育活動を振り返っていきます。
TPチャートの作成は、一つ一つの作業が分単位で非常に細かく区切られており、座席が隣の人と適宜、活動をシェアしながら、作業を進めていきます。途中、4人でのグループワークも含め、自分自身の教育活動を説明(外化)することで、教育活動を整理していきます。また、「エビデンス」の設定や「短期目標」・「長期目標」の検討、TPチャート全体の見直しを通して、「理念」と「方針」の対応づけを明確にし、より深い振り返りが実現します。ひいては、自己の教育活動をより効果的なものに改善していくことが可能となります。
これまでにも、オンライン講座においてTPチャートを作成した経験はあったのですが、その時には「理念」と「方針」の明確化があいまいで、もやもやしたまま研修を終えていたのですが、本講座では少し糸口が見えたような気がしました。そして、回を重ねるごとに、自分自身の取組が深まったり、新しい取組の目的や課題が明確になったりしていくことを実感できました。また、学校種や担当科目の異なる先生方と意見交換する中で、教科横断型授業のアイデアや生徒・学生に身につけさせたい学力観についても考えることができました。
TPチャート作成を含め、ティーチング・ポートフォリオの作成は、新しい知識やスキルの獲得が目的ではありません。自分自身の教育活動を振り返り、より良いものに改善していくとともに、教育活動を通じて子ども達の成長をどのように支えていきたいのか明確にし、また、自分自身の取組に自信を持って取り組んでいけるきっかけになると考えています。
今回のティーチング・ポートフォリオ入門講座は県外での参加でしたが、愛媛県内でもティーチング・ポートフォリオ・チャートを作成できるワークショップが開催されます。アクティブラーニング型授業研究会チームえひめ主催で、栗田佳代子先生、吉田塁先生をお招きし、2月10日に松山において講座が開催されますので、ご関心をお持ちいただけた方はぜひ参加をご検討ください。