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【アクティブ・ラーニング】2年生世界史Aの授業

2019年1月31日 12時37分

 2年生の世界史Aの授業では、今、20世紀初頭の「帝国主義」や「第一次世界大戦」の範囲を学習しています。今日、月曜日の1時間目は「ヴェルサイユ体制」と「国際連盟」を学習。…の予定でしたが、時間割変更が伝わっておらず、クラス全員が世界史Aの道具を準備できていない、まさかの状態。授業内容を急遽、変更して、簡単なSDGsの課題学習を行いました。

 SDGsは、2015年に国連サミットで採択された、2016年から2030年までに全世界的に取り組む「持続可能な開発目標」のことです。“誰一人取り残さない”持続可能な社会の実現のために、17の国際目標とその下に169のターゲットが決められています。“誰一人取り残さない”がキーワードの一つであり、同時に“誰もが考え、取り組まなければならない”と考え、外務省のHPの動画をお借りして、簡単に説明しながら、クラス全員で考えてみました。(画像は、外務省HPの動画より)

  世界史Aの学習進度においても、帝国主義の下、欧米諸国が植民地支配を行い、先進国の戦争に植民地が巻き込まれていく第一次世界大戦の時代です。本来の学習範囲であった国際連盟についても、中学校で一通り学習しており、現在の国際連合の役割と合わせて簡単に確認しておきます。また、本クラスは、理系クラスのため、地理Bの授業も履修しており、SDGsは生徒にもイメージしやすいテーマでした。説明や動画の中では、簡単な英語も含まれているため、英語の勉強にもなったかもしれません…。

 SDGsの掲げる17の目標について、映像を通じて一通り説明し、班毎に課題学習を行います。各班には、白紙の紙1枚と17の目標が描かれたカードを2セットずつ配布します。時間を区切って、まずは、「発展途上国」において、SDGsの17の目標に対してどのような優先順位をつけるか考え、上から順に並べ替えていきます。班の中で、具体的な国名を挙げたり、紛争地域の話題を出したりしながら、全員で意見を出し合って、順位付けしていきます。次に、自分たちに身近な「愛媛県」ならば、SDGsの17の目標にどのような優先順位をつけるのか考えていきます。身近な地域であるため、具体的なイメージも湧きながら、ああでもない、こうでもないと議論する生徒たち。

 出来上がってみると、世界のどこかにある発展途上国と自分たちに身近な愛媛県とでは、直面している課題にかなり違いがあることに気がつき、「すべて実現するのは困難だ!」とか、「途上国の課題は、愛媛県も無関係ではないのかもしれない。」といった意見も方々で出ていました。

 学習の最後には、これらの課題は、国連や政府だけが考える課題ではなく、また、授業の中だけで取り組む問題でもない、一人一人が知り、考え、行動していかなければならない課題であることを確認して学習のまとめとしました。振り返りやアウトプットの活動は、時間と準備の都合でかないませんでしたが、生徒一人一人が熱心に考えている姿勢を見ていると、きっと行動に移してくれると信じています。