休業期間中にゴールデンウイークも終わってしまいました。毎年、楽しみにしていた祝日ですが、今年はそのほとんどを自宅で過ごしたことでしょう。現在のところ11日より学校が再開される予定ですが、日本全体や世界の状況を見るとまだまだ先行きは不透明で、不安が残ります。学校再開となっても、緊張感を持って過ごしましょう。
さて、ここで紹介する「Google Arts & Culture」ですが、これはGoogleが提供するアートに特化したサイトです。世界80か国、2000以上の美術館や博物館の作品が掲載されています。そして、一番の見どころは「ストリートビュー」を使って、多くの美術館を散策することができるところです。オンライン上ではありますが、実際に世界の有名な美術館にいるような雰囲気にさせてくれます。自宅でアートを楽しんでみましょう。
Google Arts & Culture https://artsandculture.google.com/
4月下旬のある日、新聞を読んでいると、「新型コロナウイルス感染リスクを避けるため、ネットを活用した遠隔授業を大学が始める」の記事の横にある「ネットにデマ投稿して罰金30万円」の記事が目に入りました。
この記事は、2017年に、高速道路であおり運転をして相手を死亡させた加害者の勤務先が北九州市内の建設会社だなどと、デマ(誤った情報)をネットの掲示板サイトに書き込み、建設会社の名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)罪で起訴された5人に、裁判所が罰金30万円の命令を出したというものです。
当時、この建設会社には、誤った情報を信じた多くの人たちから、嫌がらせや攻撃の電話がかかり、仕事ができなくなってしまいました。会社は警察に訴え、警察がネット上で誤った情報を書き込んだ人を特定したのです。
皆さんは、ネット上に多くの誤った情報が登場することは、すでに知っているでしょう。しかし、自分が周りの人に見せるために、誤った情報を「書き込」んだり、「転載」したりしたことはありませんか。
新型コロナウイルス感染に関する話題でも、誤った情報を流された人(店)が悲しんでいる、怒っている、という新聞記事を目にします。記事にはなっていないけれど、誤った情報を流されて困っている人が他にもいるのではないでしょうか。もしかすると、身近なところにも。
不安定な世相ですが、私たちが余裕を失って「誤った情報」を信じ、「拡散」し、他者をねたんだり攻撃したりすることのないよう、冷静さを保って生活していきたいものです。
休業が長期化し、直接友達と会えないため、SNS等で「つながる」機会も多いと思います。正しく利用すれば、学習の手助けや、コミュニケーションのための道具として、生活の支えとなる素晴らしいものです。しかし、休業が長期化し友達と最後に出会った時と、友達の状況も変化しているかもしれません。実際に会うと、表情や素振りから伝わる情報もSNSの文字や動画を通した情報では伝わらないことも多いです。もう一度、SNSを使用する際に発信する言葉や写真、動画の内容を見直してください。そして、常にあなたが発信した情報を受け取った人が、どう感じるかを気にかけてください。
2年生のみなさんは、昨年度の終わりに「国語総合乙」で『論語』を少し勉強しました。
もっともっと、『論語』の魅力を知ってほしかったのですが、時間もなく終わってしまいました。
この 一億三千万人のための『論語』教室(高橋源一郎著)は、わかりやすく『論語』のおもしろさ、魅力を伝えてくれていると思います。以下は、出版元の河出書房新社HPの紹介文からの引用です。
『論語』は古いし難しい、そう思っていませんか?
そんな先入観を吹き飛ばす本がついに刊行されました!
高橋源一郎さんが20年の歳月をかけた省略なし、完全新訳の『論語』が誕生です。
(孔子)センセイがいま、突然、ぼくたちの前に現れ、世界でなにが 起っているかを知ったら、きっと、こういったと思います。
「やれやれ、わたしが生きていた頃とほとんど変わってないんだねえ」
これから始まる、この『論語』教室は、「超訳」でも、ぼくの創作でもありません。ある意味で、これ以上、厳密な翻訳はないんじゃないかと思っています。
なにしろ、あんなに時間がたっても、(孔子)センセイの『論語』はまったく古びていなかったんですから。 (「はじめに」より)
政治や経済、社会の疑問から、家族や友人などの人間関係の悩み、「学ぶこと」の意味から「善と悪」の問題まで、生きる上でのあらゆる「問い」に、孔子センセイが答えます。
二千五百年前の「白熱教室」、開講です!
休業中に stay home の時間を利用して、この本を読んでみませんか。(国語科主任)